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愛車ハーレーと小室さん |
ハーレーでさっそうと
ハーレーダビッドソン、通称ハーレーはアメリカンバイクの代名詞で、その名前を聞いた事のある人も多いことだろう。排気量が大きく、インパクトのある外観は重量感・高級感にあふれその独特なエンジン音の鼓動とともに圧倒的な存在感が漂っている。バイク好きの人なら誰でも憧れるこのハーレーに、20年以上に渡って乗り続けてきたのが、ひたちなか市佐和に住む小室光博さん(71)である。重さ2トンもある小室さん自慢のハーレーには、年齢を感じさせない男の夢とロマンがいっぱい詰まっていた。
1967年に妻の育子さん(69)とともに運輸会社を始め、一代で運輸・石油・観光などいくつもの会社を築いた小室さん。若い頃から車やバイクが大好きで、一度に4台も乗っていた事もある。
そんな時代を経た88年、ついに念願だった二輪車の右側に側車(サイドカー)が付いている、アメリカ直輸入の3人乗りのハーレー1800ccを手に入れた。
ハーレーは、より独自性を強調できるようにカスタムパーツが充実している事でも知られ、それらを選んで個性あふれるバイクに仕上げていく人が多いのだが、小室さんもワシのオブジェや、オーストリッチの座席など、目立つ装飾で仲間達と競い合いながら大いに楽しんでいる。
これまでの走行距離は5万2000キロ余り。昔ほどではないが今でも月に200〜300キロは走っており、週に1度の手入れも怠らない。
明らかに他のバイクや最近のハーレーと違う「ドドドッ・ドドドッ」と低いが強烈に振動するエンジンの音を、いつまでも聞いているのが小室さんの至福の時。また、趣味が高じて会社が経営を始めた「ラフテール」というバイカーアパレルショップの仲間達と行う年2回のツーリングが最近の楽しみのひとつだ。こんな大きなバイクが100台以上つながって走るというのだから、さぞ圧巻であろう。
今では見られない微妙な色の塗装1つ取っても、年代物になった貴重なバイクということもあり、見たい人や譲ってほしいと言ってくる人も少なくない。しかし孫の康修君(7)がこのハーレーを気にいっているので「大事に使って、ゆくゆくは譲りたい」考えている。
「派手なバイクだけに好奇の目で見られる事も多いですが、ハーレーに似合う自分でいたいと思い服装や行動にも気を付けてきました。仕事も人一倍こなし、遊びも趣味も自分の思うままにしてきましたが、他人に迷惑は掛けていません。しかし、これだけ自由にさせてくれた妻には言葉では言えない程感謝しています」と小室さんは話す。「ワンマンで暴れ者」と自ら言いながらも、言葉の端々に「思いっきり生きてきた」という強い自信が感じられた。現在は会社の会長として日々、会社全体の様子に目を配りながら、貨物輸送を行う「日運茨城事業組合」の理事長としての大役も長く続けており、その信頼度も高い。
ハーレーの車検や点検・修理を依頼している那珂市の「バッドカンパニー」の深田さんは、小室さんについて「面倒見が良く地元の人に愛されるバイク好きのおじさん」と話す。熟年ライダー小室さんは、ハーレーとともに人気者のようだ。
問い合わせは(株)小室運輸 TEL.029・285・1608
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