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  埼玉版 平成30年2月号  
南京玉すだれ「海外の人も楽しんで」  南京玉すだれ楽笑一門会会長・楽笑和泉さん

自分で口上を言いながら玉すだれで「東京タワー」の形を作る楽笑さん(楽笑さんが玉すだれを教えているカルチャースクール、東京・鍛冶町の「JR東日本大人の休日倶楽部趣味の会・東京」スタジオで)
変幻自在な動き、口上は外国語に翻訳も
 「さて、さて、さて」と演者が口上(唄)に合わせてすだれを変幻自在に操り、こいのぼりやオナガドリなどに見立てる「南京玉すだれ」。江戸時代から続く日本の大道芸で、伝統芸能でもある。その玉すだれを「海外の人にも知ってもらいたい」と、さいたま市に住む南京玉すだれ楽笑一門会会長の楽笑和泉(本名・高橋和子)さん(81)は口上の文句を英語や中国語など外国語に訳した翻訳バージョンを考案した。これから2020年の東京オリンピック開催に向け、海外からの観光客に南京玉すだれの楽しさを知ってもらおうと意気込む楽笑さん。一門会メンバーへの指導にも熱が入る。

 56本の竹を編んだ玉すだれでさまざまな形を作る楽笑さん。現在、東京・神田やさいたま市、仙台市などのカルチャースクールで玉すだれを教えており、その生徒からなる楽笑一門会は100人を超えている。そんな楽笑さんでも「最初のころは、形ができてもそれを元に戻すのが大変で玉すだれに遊ばれ続けていました」と笑う。それでも、続けているうちにいつのまにか20年以上がたった。

 今まで「玉すだれの楽しさを一人でも多くの人に知ってもらいたい」という気持ちで続けてきたという楽笑さん。同じ気持ちで今回、玉すだれの口上を外国語に訳したテキストを作成、日本を訪れた外国人に英語や中国語、韓国語などで玉すだれを演じられるよう生徒たちに指導していくという。

 昔は街頭などでも時々見られた玉すだれ。今はイベントなどで行われても、実際に演じているところを見る機会は少ない。海外ではさらにそうで、日本の玉すだれはほとんど知られていない。

 ところが楽笑さんがこれまで公演した中国やハワイ、バリ島などでは「日本でやるときよりも見ている人が素直に反応して喜んでくれる」と、手応えを感じていた。「たかが大道芸。ですが56本の竹が変幻自在に形を変える面白さ、それに団体で演じる玉すだれの華麗な動き。海外の人にも日本文化の一面でもある玉すだれを楽しんでもらいたい」と楽笑さんは目を輝かせる。

 群馬県佐波郡玉村町で農家の長女として生まれた楽笑さん。子どものころから農業を手伝い、24歳で3年3カ月もの間寝たきりだった母をみとった。その後、結婚して子ども2人を授かったが、39歳のときに「心房中隔欠損症」と診断される。「5円玉くらいの穴」をふさぐ大手術受け、死地をさまよった。

「楽しく笑って」一門会結成
 楽笑さんが玉すだれを知ったのは、40歳のころテレビでたまたま見たのがきっかけ。「自分もあんなふうに玉すだれを操りたい」と思ったが、当時はJA埼玉県経済連(現JA全農さいたま)大宮鮮魚販売所に事務職として勤めていたことで時間の余裕がなく、東京・新宿の玉すだれ教室に通い始めたのが同販売所の閉鎖に伴い退職する59歳のころだった。

 月1回の教室に3年間通ってみたが、何か物足りない。そんなとき、兵庫県神戸市で玉すだれを教えている八房梅香さんの新聞記事が目に留まった。その記事を読んで自分が習っている玉すだれと違い、テープを流すのではなく自ら口上を言いながら演じるところに魅力を感じた楽笑さん。矢も盾もたまらず神戸に押しかけて教えを請うことに。

 師匠が月1回神戸で開く講習や公演会に参加しながら玉すだれを教わるようになった楽笑さん。しばらくして師匠の「日本全国に玉すだれを広めたい」という考えに賛同し、師匠と共に“玉すだれの普及団体”を立ち上げる。楽笑さんは副理事長として関東地区を担当し、玉すだれを広めるためカルチャースクールの講師となった。

 ところが同団体の運営方針を巡って次第に師匠と考え方が合わなくなった楽笑さん。入門して9年がたったころ、ついに師匠と袂(たもと)を分かつ。

 その経緯をカルチャースクールの生徒に説明していたら、生徒たちから「楽しく笑って玉すだれをやりましょう」と励まされ、楽笑一門会を結成することになったのである。  今年81歳になった楽笑さんは昨年両ひざに人工骨を入れる手術をしたが、術後は痛みもなく元気に玉すだれを教えている。「玉すだれと出合ったからこそ、楽しく前向きに生きてこられました」と“玉すだれ”との出合いにしみじみ感謝。きょうも、東日本を中心に各地で催される祭りなどのイベントや結婚式、高齢者施設などを訪れ、玉すだれを演じている。


2020年東京オリンピック開催を機に外国人にも見てもらおうと、楽笑一門会の人と玉すだれで五輪のマークを練習
楽笑一門会が「東京マラソン2018」応援
 25日(日)午後0時40分〜1時5分ころ、三菱自動車本社ショールーム前(JR田町駅徒歩3分)で。東京マラソンの応援で楽笑一門会20人が南京玉すだれを披露する。見学無料。
 楽笑一門会会長・楽笑 Tel.048・652・5812

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