定年時代
定年時代はアクティブなシニア世代の情報紙
ASA(朝日新聞販売所)からお届けしています
会社概要 媒体資料 送稿マニュアル
広告のお申し込み イベント お問い合わせ
個人情報保護方針 サイトマップ  
HP更新日 → 新聞発行日の翌々日(水曜日)
新聞発行日 → 第1月曜日:東京/埼玉/千葉/横浜・川崎/茨城
  第3月曜日:東京
トップ 東京版 埼玉版 千葉版 横浜・川崎版 茨城 高齢者施設 プレゼント
旅行 | おすすめ特選ツアー | 趣味 | 相談 |  | 仕事 | 学ぶ | これは便利これは楽々 | リンク | インフォメーション
定年時代
 
  埼玉版 平成28年11月号  
91歳で“演劇”初体験  川越市の野口泉さん

野口さんは川越に住んで約50年。東京に住む長男夫婦から「一緒に暮らそう」といわれているが、演劇の楽しさを知って実現は少し先になりそうだ(彩の国さいたま芸術劇場楽屋でポーズを取る)
「1万人のゴールド・シアター」参加者で最高齢
 今年5月に惜しまれつつ死去した演出家の蜷川幸雄氏。その遺志を引き継いだ大群集劇「1万人のゴールド・シアター2016『金色交響曲〜わたしのゆめ、きみのゆめ〜』」が12月7日(水)、さいたまスーパーアリーナで開催される。同公演では、一般公募で集まった約1600人の出演者全員が「主役」を務める。その中で最高齢は長年、地元・川越で観光ガイドを務めている野口泉さん(91)だ。「演劇は初体験で最初は不安でしたが稽古を重ねるに従いみんなと一体になって、のめり込んでいます」と元気な声で話す。

 野口さんは「1万人のゴールド・シアター」に応募した動機について、「『演劇を通じて高齢者がもっと輝いて、よりよい生活を』という蜷川さんの言葉に共感し、未知の世界だった演劇をやってみようと思いました」と話す。観光ガイドで鍛えているためか、大きな声はとても91歳とは思えない。

 「1万人のゴールド・シアター」は彩の国さいたま芸術劇場の前芸術監督、蜷川氏により企画された。「年齢を重ねるということはさまざまな経験を、つまり深い喜びや悲しみ、また平穏な日々を生き抜いてきたことの証し。そんな人々が、個人史をベースにした身体表現によって新しい自分に出会うことは可能ではないか?」と考えた蜷川氏。2006年に高齢者劇団「さいたまゴールド・シアター」を発足させ、07年の第1回公演「船上のピクニック」(作:岩松了)以降、劇作家の新作を意欲的に上演、これまで2回の中間発表、7回の本公演を実施してきた。

 今回、野口さんらが出演する「1万人のゴールド・シアター」は、その蜷川氏がもっと多くの高齢者が輝きを放つ作品として企画。ノゾエ征爾氏が没後400年の年にあたるシェイクスピアの傑作戯曲「ロミオとジュリエット」を下敷きに“老人の夢”をテーマに「金色交響曲〜わたしのゆめ、きみのゆめ〜」を書き下ろした。

 一般公募で集まった60歳〜91歳の男女約1600人によって7月の初稽古を経て9月から本格的な稽古が始まっている。それら一般参加者のほとんどはこれまで演劇にほとんど縁のなかった人たちだ。

「前向きに生活」がモットー
 野口さんも現役時代は東京メトロで車両整備関係の仕事を長年努めてきた。57歳で同社を早期退社した後も関連会社などで仕事を続け、69歳で引退。そこから野口さんの「第2の人生」が始まる。

 仕事を辞めてすぐに川越市の人材センターで相談すると、「市の観光ガイドをやってみては」と勧められた。これまで観光にかかわったことはなかったが、「前向きに生活して行く」がモットーの野口さんは一念発起して地元・川越の歴史を猛勉強。69歳から有料で団体観光客などに川越市内を案内するガイドを務めた。

 その後、病気で倒れた妻を7年間、介護した末にみとり、一人暮らしとなった野口さん。すでにガイドの仕事も中断していたが、「家に居てはだめだ」と生涯学習センターに通い、川越市立博物館のボランティアガイドとして川越城本丸御殿や蔵造り資料館(現在休館中)で解説を続けている。90歳を超えても勉強への意欲は衰えることはなく、5年前から川越の歴史や文化について学ぶ“川越学”を勉強しているという。

 そんな野口さんだからこそ、「新たな経験を積みたい」と演劇の世界に飛び込むことができた。「大勢の人と一緒に稽古していると、自然にコミュニケーションが図られて情報が入ってきます」と年齢を重ねても社会に出て人と接触することの大切さを実感。「年は取っても、動けるうちは人にやってもらうのではなく、自分でやるべきです」と高齢者に自立心を促す。


撮影:宮川舞子
1万人のゴールド・シアター2016
「金色交響曲~わたしのゆめ、きみのゆめ~」

 12月7日(水)午後3時、さいたまスーパーアリーナ(JRさいたま新都心駅徒歩4分)で。

 企画・原案:蜷川幸雄、脚本・演出:ノゾエ征爾、出演:60歳以上の一般公募による出演者、ゲストに木場勝己、こまどり姉妹ほか、さいたまゴールド・シアター、さいたまネクスト・シアター。前売り一般3300円(当日3500円)。彩の国さいたま芸術劇場 Tel.0570・064・939

ポイントページの先頭へ
埼玉版
最新号
→ 令和6年過去の記事一覧
→ 令和5年過去の記事一覧
→ 令和4年過去の記事一覧
→ 令和3年過去の記事一覧
→ 令和2年過去の記事一覧
→ 令和元年過去の記事一覧
→ 平成31年過去の記事一覧
→ 平成30年過去の記事一覧
→ 平成29年過去の記事一覧
→ 平成28年過去の記事一覧
→ 平成27年過去の記事一覧
→ 平成26年過去の記事一覧
→ 平成25年過去の記事一覧
→ 平成24年過去の記事一覧
→ 平成23年過去の記事一覧
平成22年過去の記事一覧
平成21年過去の記事一覧
平成20年過去の記事一覧
平成19年過去の記事一覧
   
定年時代読者のためのおすすめ特選ツアー
 
 
定年時代
トップ | 会社概要 | 媒体資料 | 送稿マニュアル | 広告のお申し込み | イベント | お問い合わせ | 個人情報保護方針 | サイトマップ
当ホームページに掲載されている全ての文章、写真、イラスト等の無断複製・転載を禁じます。
Copyright Shimbun Hensyu Center Company. ALLrights reserved.