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  埼玉版 平成26年9月号  
“昭和の歌謡ショー” 一緒に歌って交流  富士見市の熟年バンド「ハーフトーンズ」

「若いころ、憧れていたバンド活動をこの年齢で実現できた」と喜び、練習に励む。「今を楽しんでいると実感している」という左から、星川、山本、牧野、安澤、萩原の各氏
平均年齢72歳、レパートリーは250曲
 平均年齢72歳のハーフトーンズは富士見市に住む、ご近所さん5人の熟年バンドだ。結成17年目を迎えメンバーの最高齢は80歳となったが、年齢を感じさせないほどエネルギッシュ。ボランティアで高齢者施設などで年30回のステージをこなしている。昭和の歌謡曲などのレパートリーは約250曲。観客と一緒に歌い、多くの人と歌う楽しさを分かち合っている。

 ある日の午後、富士見市の針ケ谷コミュニティセンター(コミセン)の一室、ハーフトーンズのメンバーが週1回の練習を行っているところを訪ねた。

 5人は、14日(日)〜15日(月・祝)に富士見市内の敬老会でのコンサート出演を前に、その予行練習中。そのメンバーとは、リーダーでギター担当の山本一月(76)さん、同じくギターの萩原弘(80)さん、キーボードの牧野道子(71)さん、ギターの星川恵美子(67)さん、そしてボーカルと司会の安澤禮子(67)さんだ。

 「われわれがやっているのは昭和の歌謡ショー。会場では、áÄ歌声喫茶á≠フ感覚でみなさんが歌える曲を演奏しています。観客のみなさんはわれわれと一緒に歌い、発散して、気持ちよく帰ってほしい」と山本さん。一緒に歌ってくれないと調子が出ないと笑う。

 毎年11月に行われるメーンイベントに「ハーフトーンズコンサート」がある。一緒に歌えるよう歌詞が書かれた小冊子を観客に配って2時間を熱演。針ケ谷コミセンの定員100人の会場が毎回満員になる盛況だ。また、複数のバンドと共演する毎年4月の「熟年バンドライブ」にも多くの人が押し寄せる。

 「コンサートが終わった後、『また、来てね。よかったよ』と手を握りながら言ってくれるとうれしくて。『また、がんばらなきゃ」という気持ちになります」と安澤さんは話す。このほか市内の老人ホームや高齢者サロンなどの老人施設では1時間程度演奏。すでに新年やクリスマスなどの時期は公演予定が埋まっているという人気だ。

 バンドを結成するきっかけを作ったのは、萩原さんだった。

 ハーフトーンズ結成以前、萩原さんは山本さんを誘って「富士見ライオンズクラブ音楽同好会」を作ったが、メンバーが辞めてしまい、活動は休止状態に。そこで今度は、自分たちが住んでいる近所の人に声を掛け、集まった人々と結成したのがハーフトーンズだった。1998年6月28日に針ケ谷コミセンで開いた第1回発表会で正式に発足した。

 デビューしたもののメンバーの中で音楽経験者といえるのは、元航空自衛隊音楽隊出身の山本さんだけで、後のメンバーは楽器など音楽の心得が多少ある程度。バンドとして活動するには、猛練習する必要があった。

 最高齢の萩原さんも、「楽器を演奏するのはまったくだめだった」と述懐するほどで、「楽器に挫折した人を集めたイベントに参加したら、インストラクターからさじを投げられた」と笑う。

 しかし、当時71歳の萩原さんが、エレキギターに挑戦しているということで、9年前に、あるキー局に取材され、15分間もテレビで紹介されたというから、何事も「塞翁(さいおう)が馬」。

 8月のお盆の週を除いて行われる毎週水曜2時間の練習と、年30回程度の公演でハーフトーンズは、次第にバンドとして大きく成長していった。

 現在、平均年齢72歳。良い演奏をするためにもメンバーは、体調管理に気を使うと話す。「風邪をひかないようにとか、楽器演奏には手を使うから指をけがしないようにとか、日ごろから気を付けています」と牧野さん。

 それでも、時には疲れを覚える時もある。「高齢者施設などでは16曲程度演奏しますが、体がしんどくて苦痛を感じる時もあります」と山本さんは打ち明ける。そんな気持ちを吹き飛ばしてくれるのが、観客の笑顔と拍手。萩原さんは、演奏と演奏の合間に「バナナの叩き売り」などの大道芸を披露してお年寄りから喜ばれている。

あと3年は大丈夫
 ハーフトーンズのメンバーが奮闘するのを見て、家族も座視しているわけにはいかない。メンバーの妻や夫が会場作りを手伝い、アンプなどを会場まで車で運んで活動を支える。老人施設などで演奏する場合、曲ごとに大きな模造紙に書いた歌詞カードを張り替え、コンサートの休憩時にはコーヒーを出すなど、その支援は欠かせない。

 「最初家族は、バンドがこんなに長く続くなんて思わなかったでしょうね」と山本さんは笑いながら冗談半分に、「半身不随になるまでバンドを続けたい。あと3年は大丈夫」と意気軒高。2年前にメンバーの1人を病死で失ったが、「これからも、できるだけ長くみなさんと共にがんばっていきたい」と決意を述べる。

 毎年、年輪を重ね続けるハーフトーンズ。「みんなが憩いの場としてコンサート会場に来てくれれば」という気持ちで今日も練習に励み、ステージに立つ。


2010年4月に行われた「熟年バンドフェスティバル」での熱演
第17回ハーフトーンズコンサート
 11月2日(日)午後2時〜4時、針ケ谷コミュニティーセンター3階大ホール(東武東上線みずほ台駅西口徒歩10分)で。
 出演:ハーフトーンズ。入場無料。
 問い合わせは萩原 Tel.049・251・5495

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