|
|
趣味は人を結びつける サッカーGリーグ/埼玉シニア60 |
|
|
|
2008年・家康公記念杯で優勝した埼玉シニアチーム |
|
|
|
試合後の交流会も楽しみ
「オーイ、周りを見ろー」。「ほら、そのままシュートだよ。ア~ァ…」と大声が飛ぶ。冬晴れのある日、埼玉スタジアム2002の第3グランドで埼玉県サッカー連盟・埼玉県シニアサッカー連盟主催のシニアフェスタが行われ、シニア連盟傘下のOver―40・50・60、ロイヤルといった年代別の各カテゴリー、2009年度リーグ戦の優勝チーム、準優勝チームなどが参加し中高年とは思えない若々しいプレーで汗をかいた。
フェスタは参加者全員がサッカーを楽しめる交流会であると同時にフェアでハイレベルな試合が期待されているだけに参加者たちは真剣で、寒さを忘れる熱い1日となった。
シニアリーグは2001年、セルジオ越後氏、八重樫茂生氏らが発起人となり、1都(東京)7県(埼玉・千葉・茨城・神奈川・山梨・群馬・栃木)の世話人が結集して、多くの中高年にサッカーを楽しんでもらうことを目的に「感動&健康リーグ」通称Gリーグとして発足した。“いつまでも健康で”“勝敗より、よりよいサッカーを”“全員心行くまでプレーする”がモットーだ。
埼玉シニア60は、県内の男性60歳以上、女性40歳以上の約180人が登録している。登録者中最高齢は91歳というから驚く。かつては全日本で活躍した人や、親子サッカー教室がきっかけでサッカーを始めた人まで経歴はさまざまだ。
「向上心」常に忘れず
|
浦野昌美さん |
|
|
フェスタでの紅一点浦野昌美さん(58・写真)は「ママさんリーグで3年ほどやっていましたが、昨年からこのチームでプレーしています。すごい経歴の持ち主も多く、一緒にやらせていただくと勉強になります。自分もレベルアップしたような気になりますよ」。
競技は日本サッカー協会の競技規定にのっとるが、シニアの体力を考えたルールも適用されている。例えば各試合の登録人数および交代要員は無制限、交代して退いた選手が交代要員として再び出場できる、スローインは(腕が上がりにくいことに配慮し)頭の上からでも可などといった具合だ。危険なプレーは禁止。相手にけがをさせない、自分もけがをしないがモットーだ。
埼玉県シニアサッカー連盟副会長の貫井進さん(68)は「サッカーざんまいの毎日が楽しくてしょうがない。試合が終わった後の交流会でサッカー談議に花を咲かせるのもストレス解消の一つ」と笑顔で話す。
けやき(県北)チームOver70監督の金谷恵次さん(72)は、約60年間常にサッカーにかかわってきたという。「趣味は人を結びつける包容力がある。『この世でしっかりピッチに立つ』ことが目標ですよ」。さくら(県南)チーム(同)監督の高橋清介さん(72)は「30代までプレーしていた。しばらく中断していたが、67歳の時に再開、今や生活の7割がサッカー。病気は心配ないが、けがには気をつけなくては」。
メンバーたちは「気持ちは子どものときと同じ。ワールドカップ、Jリーグなどの試合を観戦していても、自分も同じグランドで試合をしている気分になるよ。血がわきかえるね」と口々に話す。
高橋さんは「たかがジジイの遊び、されどジジイでも向上したい」と、気力十分だ。
問い合わせは貫井さん TEL048・282・3179 |
| |
|