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外国籍市民などに日本語指導 北本市国際交流ラウンジ委員会/山田浩三さん |
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日本語能力試験1級受験に向け熱心に勉強する李娜さん
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北本市国際交流ラウンジ委員会は、北本市および近郊在住の外国籍を持つ市民との交流を目的に15年ほど前に発足した。途中でメンバーの入れ替わりはあったが、20代から60代の男女25人が日本語学習や各国の文化、習慣を通して交流を深めていこうとボランティア活動を続けている。
毎週日曜日に実施 多様な教材で対応 各国の文化・習慣も学ぶ
委員長の山田浩三さん(64)は、2年前から活動に参加している。国際学友会日本語学校講師、その後日本学生支援機構東京日本語教育センター副センター長などを歴任したベテランの日本語教師だ。山田さんは参加のきっかけを「東京でずっと仕事をしていましたが、北本市に住んでいるのですから、少しでも市に恩返しができればと思ったのです」と話す。
北本市国際交流ラウンジ委員会は、発足当初は食事会などを催して、外国籍市民と交流を図っていたが、準備その他の負担が大きくボランティアをやめてしまう人も少なくなかった。そのため内容も徐々に変化し、現在は日本語の学習会を始め、外国人講師を招いての「もっと知ろう友だちの国」と題する交流会、外国語入門講座、日本語指導ボランティア養成講座、お花見やパーティなどの各種行事を開催している。
日本語学習会は毎週日曜日、北本市公団地域学習センターで委員会のメンバーが交代で指導に当たっている。ここでボランティアで日本語指導をするのに特に資格は必要ないという。
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山田浩三さん
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3月に実施した日本語指導ボランティア養成講座(全4回)を受講し4月からボランティアに参加した久田護さん(63)は「無理をせず、楽しんでやらせてもらっています」と話す。また、同じ養成講座を受講した若い世代の人たちも進んでボランティアに参加している。「おかげで平均年齢がぐっと若返りました」と山田さんは話す。
学習会には誰でも無料で参加できる。ひらがなや漢字を学びたい、会話を教えてもらいたいなど個々のニーズに合わせて指導をしている。日本語がまったく分からなくても、絵や文字を組み合わせたカードなど多様な教材を使って学ぶ。
学習会の周知が課題
見学した教室では、日本語能力試験1級を受験するために、難しい日本語の文章を音読する中国人の李娜(りな)さん(26)を始め、昨年11月から参加し、すでに夜間高校に入学したというフィリピン人の若い男性、宅配便の伝票の記入方法を習っているスリランカ人の男性など参加者の国籍、学習内容はさまざまだ。
委員会の目下の悩みは、日本語学習会のことがあまり知られていないことと、会場が駅から遠いことだ。好天の日はいいが雨が降るとバスに頼らざるを得ない。「交通費は企業研修生たちにとっては負担が大きいのです。雨の中を歩いて来るには遠すぎますので、どうしても休みがちです」と山田さんは話す。
また、ふりがな付きの平易な日本語、英語、中国語などで書かれた学習会の案内チラシを市内数カ所に置いているが、手に取ってもらう機会がなかなか無いという。
山田さんは「どう広報すればいいのかが課題ですが、私たちの活動をたくさんの方に知っていただき、さらに発展できるといいですね」と願っている。
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北本市国際交流ラウンジ委員会
問い合わせ:TEL048-592-3325 |
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