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新河岸川をゆったりと泳ぐアイガモ |
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志木市内を流れる新河岸川河川敷にアイガモを放鳥し、川の清掃をし、コスモスを植え、川辺を市民の憩いの場にしたいと20年間活動を続けているのが志木市のボランティアグループ「あいがも会」だ。「アイガモと戯れながら、市民に水の大切さを感じ取ってもらえたらありがたい」と代表者の大野栄治さん (60)は話す。
美化運動を続けて20年
「あいがも会」は、1988(昭和63)年、当時の市長・細田喜八郎氏が設置した私的諮問機関「21しき市民会議」第1期のOBが中心となり組織したもので、当時の会員21人がポケットマネーでアイガモを購入し新河岸川に放鳥したことに始まる。むろん、河川使用については関係機関や団体の許可を得てのことだ。以来20年間活動を続けている。
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大野栄治さん |
アイガモが卵を産むと畜産試験場でふ化させてもらい、ある程度大きくなったものを放鳥する。大野さんは「昨年7月にも30羽放鳥した。2〜3年ごとに放鳥しているが、今は何羽いるのか分からないなあ、川を自由気ままに行き来しているからね。せっかく放鳥しても心無い人に盗まれてしまうこともある」と残念がる。
また、89年からは、コスモスの植栽事業を始めた。新河岸川の堤防沿い約2キロにコスモス1万本を植え「コスモス街道」とした。今では市民の散歩道、通学路として親しまれている。散歩のついでにごみを拾ってくれる人もいるという。志木市の観光名所の一つになっており、90年からは毎年10月にコスモス祭りを開催している。今年も26日(日)に行われる。
「水辺の里親」の看板
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夏場の作業は一苦労
会員たちが行う作業は、6月の種まきに始まり、ポットでの苗作り、1株1株を吹き出る汗と闘いながらの手作業による植え付け、9〜10月の開花、11〜 12月の花が終わった後の刈り取りまで半年以上にわたる大仕事になる。植える前や植えてからの草刈り、散水なども欠かせない。
「夏場の作業は本当に大変。20年も続けていると、会員たちもその分年をとったというこ
とですから
ね。しかし
近所の方や児童・学生さんが手伝ってくれ
る。みなさんの協力がありがたい」と大野さんは言う。
そのほか、市などが主催する川のクリーン作戦などにも積極的に参加し、きれいな川づくりに力を注いでいる。
そんな地道な活動が評価され、91年には「第28回全国花いっぱいコンクール自治大臣賞」、93年には「第4回全国みどりの愛護建設大臣賞」などの表彰も受けた。現在は県の「水辺の里親」として委嘱も受けている。
大野さんは「ボランティア活動は大変なことが多い。しかし、必ず後に続いてくる人がいることを信じて、行政などとも緊密に連絡しあい、協力を仰ぎながらさらなる地域発展のために努力をしたい」と力強く話す。
コスモス街道 |
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あいがも会
問い合わせ:TEL 048-473-0525 |
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