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  千葉版 平成30年8月号  
私は“音楽人”  歌手・森山良子さん

自身の歌手人生に関して、アメリカエンターテインメント界の大御所、バーブラ・ストライサンドに大きな影響を受けたと語る森山さん。「定型に捉われない歌い方をしながらも、よどみのない素晴らしい彼女の歌唱。オペラでも、歌謡曲でも、ジャズでも、ジャンルに捉われることなく隅々にまで心の行き届いた歌唱をすることが大事だと気付かされました。そしてそれが私の目指すところなのかなと思います」
9月、オーケストラと共演
 デビュー以来半世紀以上にわたり、その透明感のある歌声と歌唱力で、世代を超え多くの人に感動を与え続けている歌手の森山良子さん(70)。これまで約4000回を数えるというステージ活動ではフォーク、ジャズ、ポップスなどのほか、映画音楽、ミュージカルやオペラの名曲にも挑戦してきた。オーケストラとの共演も多く、9月にも交響楽団とのクラシックコンサートに臨む。「私は自分を芸能人というより『音楽人』だと思っています。お客さんとともに音楽を楽しむことが一番大事。クラシックといっても、肩肘の張らないコンサートにしたいですね」

 同コンサートは9月リリースのアルバム「Ryoko Classics Ⅱ」を記念してのもの。2013年にリリースし好評だった第1弾を受け、今回もクラシック、ミュージカルなどから楽しく、聴き応えのある曲を中心に選曲。その上で大きな挑戦をしたという。「今まで歌ったことのないオペラや、今まで出したことのない高い音域などに挑んでいます。これからも新鮮な気持ちを忘れず、チャレンジを重ねていきたいです」

 森山さんは1948年、東京で生誕。父は日系二世でジャズトランぺット奏者、母も歌手活動を経験していた音楽一家だった。父の職業上、家中いつも音楽が流れていた環境で、幼少時の森山さんは自然と“ジャズ歌手”志望に。

“音楽の高み”へ全力で
 そして小学6年生のとき両親に懇願。「上の学校に行きたくないから、歌手になってもいいですか」。もちろん両親は反対。だが、高校卒業後ならと理解を示し、中学から声楽レッスンに通わせてくれた。「父も純粋に音楽が好きな人。『基礎を大事にして息の長い歌い手になりなさい』と励まされました」

 そして高校時代、親しくしていた先輩で、映画監督・黒澤明の息子、久雄に誘われ、当時流行していたフォークソンググループのボーカルを担当する。「実はフォークには興味がなかったのですが、部活動のような気分ですてきな先輩たちと楽しんでいました。これがまさしく私の青春かな」

 やがてその歌唱力が評判を呼び在学中から歌の仕事が舞い込むようになると、その流れで歌手活動を開始。そして67年、19歳のときにラジオ番組の出演をきっかけに生まれたデビュー曲「この広い野原いっぱい」が爆発的なヒットを記録する。

大人への抵抗感
 その後も「禁じられた恋」(69年)など、若くして数々のヒットを飛ばしたのだが、森山さん自身は憂うつだった。「自分はもともとジャズ歌手志望。ですが、『この広い野原いっぱい』で、“フォークシンガーにならなくてはいけない道”が開けてしまった」と苦笑い。大人の事情で自分の好きなことができず、不満がたまる一方だったという。「今なら、当初の歌手活動のおかげで花が開き、良い道を歩いてこられたと振り返れるのですが…、当時は若さゆえの大人への抵抗感が強かったですね」

 いつしか、森山さんはレコーディングより自由に歌えるライブ活動に熱を入れるようになる。自身のヒット曲よりも、好きな歌を歌うことで心の充足を得るが、結果森山さんの曲が目当てで聞きに来てくれていた多くのファンの足が遠のく羽目に。

 仕事が減少し葛藤にさいなまれた森山さんだが、この歌手活動の危機に際し大きな気分転換となったのが「金曜日の妻たちへⅢ」(85年、TBS)などへのドラマ出演だった。「新しい自分が再生されていく…じゃないですが、芝居の仕事はこれまでにない興味深い体験でした。そして歌手活動に戻ったとき、私が一番しっくりと生きられる場所が“ここ”なだなと再確認できたことが大きいです。より新鮮な気持ちで歌に向き合うことができました」

「歌うべき歌」
 現在、「涙そうそう」(98年)とともに森山さんの代表曲の一つに数えられる「さとうきび畑」。実は、デビューから間もない69年、作曲家の寺島尚彦自らが作詞も手掛けた同曲を、「ぜひ歌ってほしい」と提供されレコーディングしている。だが、当時の森山さんは戦争を歌った同曲を受け止めきれず、コンサートでもリクエストがない限りは封印していたという。その封印が解かれたのが、世間が湾岸戦争で揺れた91年。母親から「愛だの恋だの歌ってないで、あなたには歌うべき歌があるでしょ!」と言われ、ようやくこの曲としっかり向き合うことができたと話す。「曲が胸にすぅーっと入ってきて『難しく考えることなくって、詞とメロディーをお客さまに伝えればいいだけだよ』と言ってもらえたような気がしたんですね。それからは欠かさず『さとうきび畑』を歌っています」

 今年古希を迎えた森山さん。体調管理も大変と笑うが、昔の思い出に浸るよりこれからも1日1日のコンサートに全力で臨んでいきたいとほほ笑む。「基本的にあまり回顧的でないので、“次へ次へ”と思っています。より新鮮に、より新しい気持ちで、より高いところ目指して、これからも歌手活動を続けていきたいですね」

♪「森山良子 with 東京フィルハーモニー交響楽団 〜Ryoko Classics Concert Ⅳ〜」
 9月20日(木)午後2時、サントリーホール(地下鉄六本木一丁目駅徒歩5分)大ホールで。

 森山良子がオーケストラと共演。心に残る映画音楽、オペラ、ミュージカルの名曲がステージいっぱいによみがえるコンサート。

 予定曲:「歌劇『椿姫』より『乾杯の歌』」、「ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』より『私のお気に入り』」、「涙そうそう」、「さとうきび畑」ほか。

 S席8500円〜P席5000円。

 問い合わせは東京音協 Tel.03・5774・3030
「Ryoko Classics Ⅱ」
 9月5日(水)発売予定。日本コロムビア(株)、3000円。「オー・ソレ・ミオ」、「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」、「『トゥモロー』〜ミュージカル『アニー』より」、「フォスター・メドレー」ほか全12曲収録。

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