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2015年に「あっ!当世風紙芝居・かとう企画」を立ち上げ、口演活動をする加藤さん |
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加藤正昭さん |
「新選組物語」や「忠臣蔵物語」を口演
「これといって人さまに尽くす人生を送ってこなかったので、60歳を過ぎたころから何かしなくてはとの思いが強くなりました」と話すのは市川市香取の加藤正昭さん(73)。加藤さんは旅行が好きで神社仏閣、名所旧跡を数多く巡ってきた。そのころ集めた画像、資料が大量に保管されていた。そこでこれを利用して“大人の紙芝居”を作ろうと71歳でリタイアしてから本格的に取り組み始めた。「外出が不得手な高齢者や障害者の人に照準を合わせ、こちらから出向いていきます。多くの人に見てもらえれば…」と意欲を見せる。
加藤さんは2015年に「あっ!当世風紙芝居・かとう企画」を発足させた。「ボランティアのため、基本的には0円ですが、交通費とお茶1杯をお願いしています」
“大人の紙芝居”の仕組みはプロジェクターとスクリーンまたはテレビを使って、PC内の画像と資料を映し、加藤さんが語り部となって口演する。これらの機材は車で運ぶが、スクリーンなどが備え付けられてある施設では、それを使わせてもらうこともある。主に高齢者施設などを対象に慰問などで訪れる。
レパートリーは歴史物のみで、次の通り。
◇「忠臣蔵物語」▽勅使共応編▽刃傷・切腹編▽大石の対応・討ち入り決定編▽吉良邸討ち入り・泉岳寺編▽四家お預け編▽仮名手本忠臣蔵編。
◇「新選組物語」▽試衛館→浪士隊▽市中見回り〈壬生浪士組→新選組〉〈池田屋事件・暗殺〉▽鳥羽伏見の戦い▽甲州勝沼の戦い▽流山・近藤捕縛▽宇都宮・会津の戦い▽函館戦争・五稜郭の戦い。
ほかのレパートリーは「江戸の警備と御金蔵破り」、「将軍の一日と大奥物語」、「遊郭と遊女」、「江戸城街づくり〈埋め立て・天下普請・行徳の塩〉。
加藤さんは「各編を前編、中編、後編に分類して口演します。その一つが45分ぐらいになります。関心のある人は45分だと短いと思いますが、興味がない人にとっては長い。その辺の調整が大変です」基本的にはどこにでも行くと加藤さん。声が掛かれば個人宅にも行くが、ただ10人から20人くらいは集めてほしいとしている。老人ホームやデイサービスは人数的には問題はないが、「個人の場合は、家族、友人、知人らに声をかけて」と話す。
「やっと形ができてきたので、80歳までは頑張って口演していきたいものです。興味のある人や関係者はぜひ連絡してください」
加藤 Tel.047・357・1791 |
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