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日本三大盆踊りの一つ「西馬音内盆踊り」 成田市の「西馬音内盆踊り愛好会」 |
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公民館祭りや地域のイベント、老人ホームの慰問などに力を入れる |
29日のイベント「おどりの競演」であでやかに披露
「優雅でとても奥が深く、あでやかな踊りです」と切り出したのは成田市の「西馬音内(にしもない)盆踊り愛好会」代表の藤野眞理子さん(69)。同盆踊りは秋田県羽後町西馬音内で行われ、国の重要無形民俗文化財。徳島の阿波踊り、岐阜の郡上踊りと並んで日本3大盆踊りと呼ばれている。事務局の岸本百合子さん(66)は「おはやしや歌の文句、衣装も独特でほかの盆踊りには見られないものです」と話す。29日には成田市で「おどりの競演」で披露する。
同盆踊りは13世紀末に始まったといわれる。先祖の霊を送る盆の8月16日から18日まで3日間にわたる踊りが繰り広げられる。高い芸術性と引き継がれてきた伝統に対して1981年に国の重要無形民俗文化財に指定された。
特徴は野性的なおはやしや太鼓に上方風の優雅な踊り。衣装も端縫い(はぬい)、藍染浴衣、彦三頭巾(ひこさずきん)、編み笠と独特だ。美しい衣装の踊りの輪の中に編み笠や、目の穴だけを開けた黒い彦三頭巾を付けた踊り手も輪の中に入る。別名“亡者踊り”ともいわれるゆえんだ。
藤野眞理子さん
岸本百合子さん |
同会は2006(平成18)年4月に結成され、11年目に入った。きっかけは成田市の生涯大学院で西馬音内出身の生徒が「私は踊れないけど踊ってみたい」との声が出て学園祭で踊ったのが最初。現在会員は12人。富山県出身の藤野さんは「越中八尾のおわら風の盆も素晴らしいですが、西馬音内盆踊りも魅力たっぷりです」。
岸本さんは西馬音内に近い秋田県出身。「実家に帰ると必ず習いに行きます」
岸本さんはなおも続ける。「踊りを見るとき、美しい踊りの人に目が吸い込まれます。それに子どもがほんとにかわいいの。女性が着る端縫いは古い着物のいいところだけを縫い合わせて作ります。私のは祖母、母、夫の母のものを縫い合わせて思いを込めて踊ります」と話す。
「端縫いは当然ながら世界で一着しかないもので練習の時でも正式な衣装で踊ります」と藤野さん。会の活動は月4回の練習と老人ホームなどの慰問活動、公民館祭りが中心。藤野さんは「岸本さんが本場の踊りの基本を習ってきますのでその形をみんなで習得し、優雅できれいな踊りを目指しています」。
「数年前、米寿のお祝いに呼ばれて踊りましたら、見たこともない踊りなのでつたないものながらすごく喜んでくれました。そのころに比べて最近は美しくそろって踊れるようになってきました」と岸本さん。
2人とも西馬音内盆踊りをもっと知ってもらい、踊りの輪を広めていきたいと意欲を見せる。 |
中央公民館で月に4回ほど練習する愛好会のメンバー |
おどりの競演
29日(日)午前11時と午後2時、ユアエルム成田店1階センタープラザ(京成公津の杜駅すぐイトーヨーカドー内)で。
演目は西馬音内盆踊り、四季彩々成田山、房州よいとこ、スコップ三味線、花笠音頭。無料。問い合わせは藤野 Tel.0476・28・0238 |
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