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地域活性化の拠点に 成田市のグループ・リビング「ももとせ」 |
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小学生と花植えで交流 |
NPO法人「住まい・まち研究会」が建設
NPO法人「住まい・まち研究会」が2007(平成19)年に成田市公津の杜に建設した高齢者の住まいであるグループ・リビング「ももとせ」が地域の活性化の拠点になっている。理事長の夏目幸子さん(75)は「ここの街がまだ新しいために、地域社会と高齢者の居住環境を最適なモデルとして作り上げていきたいものです」と抱負を語る。
夏目さんは高齢者の住環境を建築家の立場で研究してきた。その結果、地域との結び付きを大いに強めていける住居を建設することとしている。そして07年に公益財団法人JKA(旧日本自転車振興会)の補助金を受けて建設した。
地域社会とのつながりは「子どもとの触れ合いを大事にしています。近隣の公津の杜小学校の子どもと春と秋の2回花植えをしています。入居者は子どもとの接触で刺激を受ける一方、子どもは高齢者を通じて社会を勉強する機会になっています」と話す。
夏目さんの夫で建築家の勝也さん(75)は「ももとせ」のサポーター。「このハウスと地域が両輪となって地域全体で
高齢者社会を考えるきっかけになればいいと思っています。またここには、はっきりした自治会がないため、住民同士の連絡が不十分なケースもあります。その穴を埋める役割を担って各種の情報を発信できるようにしています」と話す。
ハウスには共有部分がある。そこでここを有効に活用している。「夏休みには子どもの居場所として、夜話し会、8月の最終週にはバーベキュー大会を開くなど子どもとの触れ合いを数多く企画しています」と夏目さん。秋にはコンサートも企画。
それ以外にも街づくりセミナーやタウンミーティングを開き、地域住民との関係を深めている。
「成田市役所を定年後にこのNPOと関係を持ち、またハウスの建設を見てきたために、何か手伝えないかと考えました。ハウスの運営費が少ないために野菜などの食料調達に動いています。やりがいがありますよ」と話すのは副理事長の丸徳也さん(67)。
サロンの役割も
さらにこの場所をサロンとして活用したいと夏目さんは言う。「昼は一人になりやすい高齢者のお茶会や食事会、体操、囲碁・将棋、テレビによる映画会などを企画して地域振興に力を入れていきたい」と意欲を燃やす。 |
リビングでの集い |
グループ・リビング「ももとせ」
入居年齢おおむね60歳以上の自立生活型居住施設。高齢者福祉施設ではなく、介護サービスはない。健康だが独り暮らしに不安な高齢者が家族のように一緒になって暮らす。プライバシーも保たれる個室約26平方メートルの住居。朝食と夕食は入居者が料理して一緒に食事。夏目さんもハウス・コーディネーターとして生活している。「向こう三軒両隣」の関係が望ましいという。入居可。問い合わせは Tel.0476・26・3099 |
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