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地域住民を招待してのイベント |
JR姉ケ崎駅から車で6、7分のところに里山(竹林)が存在する。「市街地続きの里山のために整備が必要と感じていた人が集まり、2005年6月に“SaToYaMaよくし隊”を結成し荒廃した山がよみがえるように活動をしています」と話すのは隊長の鈴木幹夫さん(68)。市原市の地域づくりの助成制度を活用して設備を調達、この6月で10年を迎え、さまざまな活動を軌道に乗せている。
地域住民との絆を大切に
「美しい里山を取り戻し、明日へつなぐ」をスローガンに隊員が地主、周辺住民と信頼を築き、社会還元に取り組んでいる。
杉林が竹に占領された山を約7年かけて、竹や杉が混在する里山に再生させる一過程にある。間伐した竹を有効活用するためにさまざまな事業を行っている。
「里山整備のグループはどこも同じような活動をしています。この隊も炭焼き、蒸留竹酢液(ちくさくえき)、竹細工を中心にしていますが、特徴的なことは有秋東小学校の5、6年生の授業に里山での体験教室があることです。われわれ隊員が学習支援の手伝いをしていることです」と鈴木さんは胸を張る。
隊は26人で構成、活動は月によってばらつきがあるものの20日から25日に上る。
隊員の小林晃さん(78)は「誘われて来ましたが、面白そうなので隊員になりました。もう6、7年になりますかね。隊員の現役時の職業も機械屋さん、電気関係などさまざまで設備の修理などもお手のものです」と笑う。
「65歳になり何かボランティアでもと思い、センターに行ったところ家から近かったのがこの団体でした。まだ1年ですが楽しいですよ」と伊東健次さん(66)。 |
左から鈴木幹夫さん、小林晃さん、伊東謙次さん、永沼良夫さん、大西民造さん |
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小学校の学習支援も
入隊のきっかけはさまざまだが、子どものころ釜で炊飯したことが懐かしく入隊したのは永沼良夫さん(67)。「有秋・姉ヶ崎公民館の地域デビュー事業で炭焼きの体験入隊をしたのがきっかけです」。また市の生涯学習で環境大学に入学して、同隊の存在を知った大西民造さん(70)は「いろいろな物を製作して廉価で販売して住民に喜ばれることはうれしいことです」とやる気を出す。
人気の表札 |
製作するものは竹とんぼ、靴べら、壁掛け一輪挿しなど。「特に人気なのはミニ門松と表札。門松は年末に100個ほど製作します。表札は注文を受けてから作りますがいずれも安いので殺到です」と鈴木さん。市原市のエコフェア、県のエコメッセでもブースを設けて出店する。
また地域住民への感謝の気持ちと隊員の家族を招き春は竹の子パーティー、秋には芋煮会を開く。子どもの創造的遊び場として安心して過ごせるように気を付けており、大人の知恵を子どもに伝授する。「団塊世代の生きがいの場でもあり、また自然の中で体を動かし汗をかけば健康そのものです」と口をそろえて言う。
問い合わせは Tel.0436・62・4121 |
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