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我孫子の史跡・風景など100点描く 我孫子市布佐の野﨑信一さん |
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野﨑信一さん |
19日から展覧会開催
北の鎌倉といわれる文化・歴史が残る我孫子。この街の史跡や文化財、風景などを描き、2年間かけて透明水彩板絵(ベニヤ)100点を完成、19日から「あびこ100選」と銘打って展覧会を催すのは我孫子市布佐の野﨑信一さん(70)。「ギャラリーを主宰していますが、その休みを利用して朝から夕刻まで歩き回り、スケッチ取材とカメラに収めてイラスト風に100枚を描き上げました」とその精力的な日々を話す。「ぜひ見に来てください」と呼び掛ける。
野﨑さんは子どものころから絵が好きでよく描いていたという。百貨店の卸に42年間勤務。27歳から油絵を始めたが、サラリーマンのため本格的に取り組んだのは定年後。「2007年から5年間ほど水彩画家の岩尾計助さんに師事し、独特な技法を学びました」
サラリーマン時代の01年には地域の活性化、夢や希望を与えられればと布佐に「ギャラリー芙蓉」をオープンした。「サラリーマンですので副業的なことは禁止されていましたが、利益が上がるわけでなく、会社もうすうす知っていたようで、定年後の生活設計にプラスということで大目に見ていただきました」と当時を振り替える。04年に定年を迎え、本格的にギャラリーの運営に携わる。
嘉納治五郎別荘跡 |
11年にはギャラリーオープン10周年を記念として初の個展を開いた。「その時は水彩画はもちろん油絵、書、切り絵なども展示しました」と話す。
今回の個展は静かな手賀沼湖畔に豊かな自然と緑多い街並みを後世に残せる記録画の一つになればとの位置付けで作品作りに取り組んだ。市内の四季折々の見どころを訪ね作品に仕上げた。
「5つのテーマに分けて展示します。内容は史跡・文化財、神社仏閣・観音、風景、地域イベント、スポット・ガイドの5つです」と見やすいように工夫している。たとえば史跡では武者小路實篤屋敷跡やバーナード・リーチ碑、志賀直哉邸跡、神社仏閣では柴崎神社、円福寺、風景では水の舘親水広場、手賀沼ふれあいラインなど。番外編で「木彫であびこの四季」4点を展示する。絵のサイズは横40×縦35センチ、額は全て手作り。
「もちろん絵を見ていただくことを目標にしていますが、もう一つ目的があります」という。高齢者、特に男性が外出する機会が少ないために絵には探索の情報を付けている。「絵を見て現地に行ってくれることを願っています」
古希を過ぎ、毎日を「楽しく夢見る人生」をモットーに健康でいられることに感謝している野さん。今後もテーマを決めて取り組み、感性を磨き筆致を高めて描き続けたいという。「今度は成田線沿線を描きたい」と意欲を燃やす。 |
野﨑信一 あびこ100選 <イラスト水彩板絵>
19日(金)〜23日(火・祝)、あびこ市民プラザギャラリー(JR我孫子駅徒歩5分)で。
問い合わせ Tel.04・7106・1369 |
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