|
「船橋の地名を歩く」を出版した滝口昭二さん |
「船橋をもっと多くの人に知ってもらいたい」と1997(平成9)年に船橋市内の小学校の社会科教員を定年退職したのを機に「船橋地名研究会」を発足させたのは成田市宗吾の滝口昭二さん(77)。「発足当初から“地名を語る会”と“地名を見る会”の2本立てで活動してきました。地名を見る会は船橋市内を歩く活動で歩いたコースは数知れませんでした」。そこでこのほど「船橋の地名を歩く」を出版した。
歴史学びウオーキング
滝口さんは学生の時から“小字”に興味があり、教員になってからは地名に関心が深まっていった。在職中の94年に船橋市宮本公民館から「地名を訪ねる街歩き」講座を依頼された。定年後も街歩き講座を継続して、17年間の街歩きの活動を集大成ともいうべき1冊の本にまとめた。
「研究会は当初、面白い地名があるということで、新潟や栃木など行くこともありましたが、バス旅行的な感覚でどうしても物見遊山になり、とても研究とはいえなくなりました。そこで船橋市内だけに限定して活動することにしました」と過去の経緯を話す。
現在、月に2回見る会を、語る会は年に4回、会報も4回発行している。「見る会は1回2時間くらい約3キロを歩きます。よくある歩く会はひたすら10キロ、20キロ歩くことを目的にしていますが、私のところはほぼ2時間限定で、食事もなしです。これが長く続いている理由だと思っています」と話す。
船橋の地名の由来を尋ねたところ「今の海老川の川幅は15メートルほどですが、中世のころは大河であったといわれています。渡るのに船を並べそこに板の橋をかけて渡ったということから船橋の地名が付いたというのが有力です」とその一端を語ってくれた。
手作りの「船橋の地名」会報 |
「船橋の地名を歩く」は出版の話がきてから会員で編集委員を組織、約2年かけてコースの選定、見直しを行ってきた。市内をほぼカバーできる50コースを選定。市内を「船橋」、「法典」、「豊富」、「二宮」、「八栄」、「葛飾」の6地域に分け、歴史的建造物や史跡、歴史を紹介している。
「船橋小字地図」に意欲
特色は(1)詳しいルート図(2)駅またはバス停から右折左折など歩き方を指示(3)図表と写真が豊富(4)本文を補うコラムを随所に挿入—など。
滝口さんは集大成ともいえる「船橋の地名を歩く」を出版したものの、「私に残された仕事はもう少しあります」と言い、これからは「船橋小字地図」の新版を作ることに意欲を燃やす。
問い合わせは Tel.0476・27・6063 (船橋の地名を歩く=B5判、290ページ。崙書房出版、3240円) |
千葉の難読地名幾つ読めますか。
(1)園生町(千葉市稲毛区)(2)生実(千葉市中央区)(3)行々林(船橋市)(4)飯山満町(船橋市)(5)三ケ月(松戸市)(6)墨名(勝浦市)(7)大豆谷(東金市)(8)不入斗(市原市)(9)日秀(我孫子市)(10)忽戸(南房総市) |
◆難読地名の答え幾つ読めましたか◆
(1)そんのうちょう(2)おゆみ(3)おどろばやし(4)はさまちょう(5)みこぜ(6)とな(7)まめざく(8)いりやまず(9)ひびり(10)こっと |
| |
|