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佐倉の街並み木版画で描く 佐倉市野狐台の大塚勝さん |
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佐倉の街並み─数屋酒店 |
16日から市立美術館で個展
「定年になったら本格的に木版画と水墨画に取り組もう」と心に決めていた佐倉市野狐台町の大塚勝さん(73)。2005(平成17)年の秋、42年間の会社生活を終えてその時を迎えた。以来、8年間にわたって、佐倉の街並みを木版画で表現してきた。そしてその集大成ともいうべく初の個展「木版画で描く城下町佐倉の街並み」を16日(月・祝)から佐倉市立美術館で開催することになった。
大塚さんは大手の橋梁企業に勤務、「当時は会社の美術クラブに所属していましたが、本格的な活動はしていませんでした。夜の付き合いやゴルフなどで忙しかったもので」と笑う。ただ年に1回だけ年賀状を版画で制作して出していた。
大塚勝さん |
「定年になってまずしたことは、団体やサークルに所属することから始めました。その団体には講師がいるわけではありませんが、他人の作品を見て勉強しました」と今では佐倉木版画の会など4団体に所属している。
佐倉には武家屋敷や佐倉順天堂記念館、堀田邸などが残るが、旧家は老朽化や世代交代で建て替えや改装が行われ、年々街並みも移り変わりつつある。
佐倉に移り住んで30年になる大塚さんは、城下町として、また成田街道の街として風情を残す佐倉の旧家や老舗の店舗などを対象に木版画に残すことにした。
武家屋敷 |
体力と相談しながら今後は神社仏閣を
「1年間で約8〜10点、制作しました。大きいものは1年かかります」と大作は1×2メートルにもなる。「まず対象物をスケッチして、下絵を作りそれを反転して版画用のべニアに反映して彫る作業に取り掛かります。全てモノクロの作品です」
これまで作品の発表としては、公募展などに「恐れも知らずに出展してきました」という。「今回は大小合わせて65点ほど出展しますが、全て額縁を用意しなくてはいけませんのでかなりの出費となりました」
「今後は体力的に不安ですが、寺や神社をテーマにしようかなと考えています」。今回の個展では寺を対象にしたものはなく麻賀多神社だけ描いたという。 多くの人に見てもらいたく「足を運んでください」と呼び掛ける。 |
木版画で描く城下町 佐倉の街並み─
16日(月・祝)〜22日(日)、佐倉市立美術館3階市民ギャラリー(京成線佐倉駅徒歩8分)で。
初日は午後1時半から。17日(火)休館。無料。問い合わせは Tel.043・486・8312 |
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