右から松尾千鶴子さん、松尾昌泰さん、松田克さん、松田裕子さん |
15、16日に勝田台で展覧会
2組の夫婦がそれぞれの個性を生かした作品をコラボレーション、「秋に集う〜陶芸・染織・水引展〜」の展覧会を15日、16日に開く。2組の夫婦は佐倉市上志津の松田克(54)・裕子夫妻と八千代市米本の松尾昌泰(74)・千鶴子(69)夫妻。展覧会を開くきっかけは陶芸家の松田克さんが「そろそろ個展を開きたいと考えていましたが、どうせなら教え子の松尾夫妻を誘って陶器だけでなくほかの作品も見ていただきたいと思いました」と話す。
松田さんは20歳で陶芸をはじめた。「25歳の時に陶芸で身を立てようと窯を設けました。以来、公民館の陶芸教室の講師などで活動の幅を広げていきました」とこれまでを振り返る。
松尾さんは1982年ころに定年退職前に何か趣味を持ちたいと思っていた矢先に八千代公民館で「陶芸教室」が開かれることを知り参加した。その時の講師が松田さんだった。
「粘土から形のあるものを作り上げていく過程では全く無心になれてその楽しさを知りました」と松尾さん。講座終了と同時に受講者でサークルを結成し、参加した。98年に退職してからは自宅で作陶することが多くなり、電動ろくろを設置した。
4人の作品 |
松尾さんは「公民館のサークル活動では焼成の制限があり、もう少し良いものを作りたくて松田さんの工房に習いに行きました」。その時の松田さんの工房に多くの生徒が切磋琢磨していることに刺激を受けたと言う。
製作した花器を使用して妻の千鶴子さんが華展などで花を活けた際に花器が評判になり、以降、創作花器を中心に作陶をしている。
「30歳代のころ染織家の志村ふくみさんの作品や文章に刺激を受けました」と話すのは松田裕子さん。いつのころか自分で草木染をした糸で着物を織りたいと思うようになったという。
4年前に公務員を退職、福島の実家に帰ることが増えた際に何度も機織りを体験し自分の織り機を持ちたい気持ちが強まったころに、ユーカリが丘の手織り工房に習い始めた。2010年7月に織り機を購入、織りに向き合っている現在だ。「将来、糸を紡ぎ染め、織り、その反物で着物を作ることが夢です」と抱負を語る。
松尾千鶴子さんは「家族旅行で長野県飯田に旅した時に水引細工に魅せられました。その時、子どもの結納の時の水引を自分で作りたいと思いました。30年前の事です。私の目標は達成、お嫁さんのブーケも作ることができました」と満足な表情で話す。90センチの水引から編んで組み立てていく作業は根気のいる作業という。
松田さんは「一人20〜30点出品します」。それぞれの作品を楽しんでくださいと話す。 |