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バスクラリネットだけのアンサンブル 千葉市の「ラス・クラリネーテス」 |
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珍しいアマチュアのバスクラリネットのアンサンブル |
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豊かな低音、温かい音色を楽しんで
普通のクラリネットよりも長くしかも重いバスクラリネット。そんなバスクラリネットのみによるアンサンブルが千葉市を中心に活躍している。このアンサンブルの名称は「ラス・クラリネーテス」。リーダーの大濱直美さん(49)は「豊かな低音と温かい音色に魅せられた“バスクラ”奏者が集まってできたアンサンブルで非常に珍しいものです」と結成6年が経ち活動も年間10回前後のコンサートをこなしている。7日(土)には1年の集大成ともいえるコンサートを開催。その練習に余念がない。
大濱直美さん |
大濱さんは高校の吹奏楽部でバスクラリネットを始め、その後社会人のバンドのみしか吹いていなかったが、大きく大濱さんを変えたのは1枚のCDとの出合いだった。
「2006年に発売された東京セレーノ・バスクラリネットアンサンブルの『スーパー・バスクラVOL1』を聴いてバスクラソロ曲に感激しました」。バスクラだけのアンサンブルの新鮮さ、温かさに魅了された。
聴き終わってすぐに「私もアンサンブルを結成したい」との思いが強く、すぐにメンバー探しが始まった。しかしバスクラ奏者の知り合いがいるわけでもなく、どうやってメンバーを集めるか…。
そこで思いついたのが「近隣の吹奏楽団の演奏会に出向いて直接奏者に会って交渉することでした。ただ単にバスクラを吹いているということだけで面識もない私の誘いに共感してもらえるか不安でしたが、勇気を出してお願いしました」。その結果、現在バスクラ奏者8人、打楽器3人のメンバーがそろった。
「バスクラ奏者は1楽団一人いるかいないかと数少ないので、バスクラ吹き同士にしか分からない熱い思いや悩みなどメンバーが集まったときは、妙な連帯感が生まれました」
大濱さんの熱意が実りとんとん拍子に結成にいたったのが2006年だった。CDに出合って数カ月後の事だ。
メンバーは千葉市民が中心だが、遠くは静岡市、横浜市、東京・世田谷区にもいる。年齢は30代から50代の社会人。家庭もあり所属楽団もばらばらのため、コンサートや練習日の日程を組むのが大変難しいという。
「このため全員そろってできるのは年に1〜2回。あとは都合のつくメンバー5〜6人でコミュニティセンターや公民館、老人ホームで活動しています。バスクラは一般的には伴奏のためと思われがちですが、メロディーを吹ける楽器で、華のある楽器で5オクターブ出る管楽器です。ただ楽器自体が非常に高価で1台150万円前後します。出産、結婚のお祝いで手にした人も何人かいます」と話す。
「バスクラを愛してやまない8人が試行錯誤しながら豊かな低音と渋い音色でバスクラの可能性を追求して演奏しています。高い技術力、精度を目指すという強い思いもありますが、まずは単純に私たちがアンサンブルを楽しんで、また聴きに来てくれる人も楽しんでくれればとの気持ちです。こんなに素晴らしい楽器でのアンサンブルを7日に披露しますので、ぜひ聴きに来てください」と大濱さんは呼び掛ける。 |
♪バスクラリネット コンサート
7日(土)午後1時半、オランダ家花見川店2F(京成線八千代台駅徒歩20分)で。
出演はLas Clarinetes(ラス・クラリネーテス)。曲目はベルタンゴ、Sing,Sing,Sing、名探偵コナン、笑点のテーマ、カーネーション、蘇州夜曲ほか。無料。問い合わせは大濱 TEL.080・5507・2080 |
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