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昨年の柏市民合唱の集い(柏市民文化会館大ホール) |
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「今年で創立25年、指導者の大門康彦先生を迎えて20年、節目の年に9回目の定期演奏会を開きます」と張り切るのは柏を本拠に活動する男声合唱団フロイデ団長の戸邊光男さん(68)。演奏会実行委員長の堀越英輔さん(69)は「特に今回はいつの日か演奏をしたいと長年、団員が願っていた名曲・難曲の『富士山』に挑みます」とその日を心待ちにしている。演奏会は11月3日(木・祝)。
美しいハーモニー求めて
フロイデは1986(昭和61)年に柏市交響楽団「第九」演奏会の男性パートメンバーで「合唱音楽を通じての親睦と地域文化への貢献」を掲げて産声をあげた。「14人で発足、その後、年齢や職業もさまざまな人が集まり現在は64人の大所帯です」と首都圏有数の合唱団に成長したと初代の団長・阿久根昭成さん(74)は胸を張る。
「この団は組織がしっかりしていて、団員の半数は何かしらの役目を担っています。私は音楽委員長を担当、選曲などしています。今回は富士山を歌えるので命掛けでやろうと話しています」と言うのは古くからの団員・吉田正明さん(58)。
富士山以外にも聴きどころは盛りだくさん。創立以来、西洋の宗教曲を取り上げた例は少ないというが、今回は聴き手に素直に受け入れてもらえる6曲を選んだ。「繊細な男声合唱のハーモニーを楽しんで」と堀越さん。
「楽しくなければフロイデじゃない」をモットーにしていることから、定年世代には懐かしいグループサウンズの曲も用意して「聴衆を巻き込んだ演奏会にしたい」と言っている。
右から阿久根昭成さん、矢野国男さん、戸邊光男さん、堀越英輔さん、吉田正明さん |
「合唱するのももちろん楽しいが、それ以外にも団結力があって…。飲み会の時には必ず合唱になります。合唱団に入って知り合い、それも同じ駅の住人だったりして、そこで交流ということもありますよ。今までは会社の人間しか交流がなかったのが一度に多くの仲間ができて…」と渉外委員長の矢野国男さん(68)は楽しそう。
合唱団は定期演奏会のほか柏市民による合唱の集い、東京都男声合唱フェスティバル、また介護施設やデイサービスへの慰問演奏なども積極的に行っている。「また3年に1回、常磐線沿線の男声合唱団で構成するJORDAN会の演奏があり、日暮里や松戸など8団体が競演します」とその顧問を兼ねている阿久根さん。10月10日(月・祝)には大門康彦さんの出身地である富山県での公演も予定している。
「合唱経験者6割、4割の人はありません。その人も声を出すのが好きとかカラオケが得意など、定年後にやってみたいと入団します」と戸邊さん。合唱経験のある人と無い人が合唱という絆で結ばれ、美しいハーモニーを求めて曲を仕上げていく中で連帯感や達成感を共有して感動を味わえるのがフロイデ。その魅力ある男声合唱をぜひ聴きに来てほしいと呼び掛ける。 |
♪男声合唱団フロイデ 「第9回定期演奏会」
11月3日(木・祝)午後2時、柏市民文化会館大ホール(JR柏駅徒歩15分)で。
指揮・大門康彦/北村照夫、ピアノ・新居美穂/川井敬子。プログラムは男声合唱組曲:富士山、祈り:Ave Maris Stella(グリーグ)、Alleluia(トンプソン)ほか、男声合唱名曲選:聞こえる、蛇祭り行進ほか、懐かしのグループサウンズ曲集:ブルーシャトー、小さなスナック、タイガースメドレーほか。980円。TEL.04・7174・6864 |
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