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マジックで観客魅了 柏マジッククラブ顧問/渋谷剛一さん |
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即席でマジックを披露してくれた渋谷さん |
「マジックの真のエンターテイナーを育てたい、マジックを通して社会貢献をしたい」と抱負を述べるのはアマチュアのグループでありながらレベルの高さで知られる柏マジッククラブ顧問で柏市の渋谷剛一さん(62)。10日(土)には同クラブの年間の一大イベント「柏マジッククラブ発表会2011」を柏市で開催する。
より高度な技に挑む
渋谷さんは小学5年生の時に生のマジックを見て刺激を受けた。その後もマジックの夢はさめず、成人になって浪曲奇術で知られた故・布目貫一さんに師事、10年以上手ほどきを受けた。
めきめきと腕前をあげ、高校教師への道に進んだ渋谷さんは、部活動のマジッククラブの顧問に就任。「生徒は3年間で卒業してしまいます。マジックは技の継続ということもあり、3年間取り組んだものがもったいないという気持ちがあり、それなら一般のクラブを組織しようと『柏マジッククラブ』を立ち上げました」
1987(昭和62)年の事だ。休日を利用してメンバーにマジックのテクニックを伝授していった。この間、本人は全国でも数少ない(社)日本奇術協会認定師範を取得した。
活動は毎月定例会のほか子供会や福祉施設などへの出演を行っており、年間120回以上にも及ぶ。またメンバーは各地で開催されるマジックの全国大会のコンテストにも挑戦、優勝など輝かしい実績を残している。
3年に1度開催されるマジック界のオリンピックといわれる世界最大のコンベンションFISM(フィズム)が来年イギリスで行われる。それに先立ち、国内の選考会が先月行われた。その選考会にもメンバーの松丸真理子さんが挑戦した。
渋谷さんの「いかに楽しく不思議に表現できるか」のマジックへの思いと「マジックは演じられなければマジックではない。マジックを表現しなければマジシャンとは認められない」という強い意志の下で会員を指導してきた。その結果、関東でも有数のアマチュアマジック集団に育った。
2年前に定年を迎えた渋谷さんは「発表会を前に週に2回練習を重ねています。立ち位置や目線、仕草、また衣装にいたるまでマジシャンとしての要素を伝授しています」
こうしたマジックに対する自信は97年のスリランカでの公演に始まる。大統領を前に演じたマジックに大きな拍手と子供たちの驚きの顔を見て「興奮や感動、そして自信につながりました」と当時を振り返る。
渋谷さんはいまではマジック中心の生活となっている。「ヤクルトの容器を見ればこれがどのようなマジックに使えるか、など頭の中はマジック一色」
高度な技術を持つ渋谷さんでも「高齢者施設で割りばしやティッシュペーパーを使った簡単なマジックでもすごく喜んでくれます。なにも大掛かりなものでもなくてもマジックはできるのですよね」と話す。 同クラブはこれからも次世代の人材育成と技術の向上を渋谷さんを中心に一丸となって目指していく。 |
柏マジッククラブ発表会
10日(土)午後1時半〜3時半、さわやかちば県民プラザホール(JR柏駅からバス)で。
出演者は約18人。「今回はゲストにサオリさんをお呼びしました」(渋谷さん)。
11月12日(土)午後1時半〜3時、アミュゼ柏(JR柏駅徒歩7分)で。
無料。渋谷 TEL.090・9395・2803 |
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