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  千葉版 平成23年6月号  
歌は心の食べ物  いちはら歌声を楽しむ会/平哲也さん

「歌唱力向上のための指導や練習は一切しません」と平さん
 第2・4日曜日の午後、三々五々市原市の五井公民館に足を運ぶ人たちがいる。「地域を活性化したい」と「いちはら歌声を楽しむ会」を主宰しているアコーディオン奏者の平哲也さん(80)は「歌うことで生きている喜びや幸せを感じてもらえればこんなうれしいことはありません」と話す。また小湊鉄道を1両借り切って「歌声列車IN小湊鉄道」も実現した。「歌の力で地域を盛り上げていきたい」と音楽のボランティアに取り組む姿勢はますます強まっている。

歌の力で地域を活性化
 平さんの音楽人生は高校生の時から。「福島県の高校で音楽部に籍を置いていましたが、部員は一人だけ。オルガン1台だけでよく弾いていました」と音楽の出合いを語る。さまざまな職業を経験し、30歳の時に独学でアコーディオンを始めた。定年後に音楽のボランティアをしたいと老人ホームなどの施設を舞台に活躍した。2006(平成18)年に「いちはら歌声を楽しむ会」を組織した。

 「やはり定期的に開催したいと五井公民館を借りてピアノとアコーディオンの伴奏でマイクを使わずに約20曲歌います」。曲は童謡、唱歌、フォークソング、懐メロ、演歌、外国曲など。「歌唱力向上のための指導や練習、発表など難しいことは一切しません」。声に自信のない人や音痴とあきらめている人でも大丈夫。楽譜を読むなどの知識は全く必要がないという。

 「歌は心の食べ物です。この会は合唱サークルではありません。同じメロディーを一緒に歌う斉唱です。孫同伴でも構いませんので気軽に参加してください」

 平さんはこれだけでは物足りず「昭和の歌をうたう会」を新設。会場は主にサンプラザ市原。プロジェクターでスクリーンに投影した歌詞を見て歌う形式を採用している。


平哲也さん
 下手でも音痴でもOK
 ♪線路は続くよどこまでも♪。09年には小湊鉄道で歌声列車が実現した。「五井駅から終点の上総中野駅を往復するのですが、約2時間余りローカル鉄道の風情を感じながら歌います」。奇数月に列車を走らせている。

 「小湊鉄道に乗客が増えれば当然ながら、地域の活性化にもつながります」

 こんなに張り切ってさまざまな活動をしていた昨年、平さんは軽い脳梗塞(こうそく)を患い、アコーディオンの伴奏が難しくなった。

 「でもリハビリを音楽でと考えています。作曲も手掛けますので可能なら200歳までボランティア活動をしていきたい」と笑いながら話す。

 次回の歌声列車は7月17日(日)。予約は小湊鉄道 TEL.0436・21・6771

 問い合わせは平 TEL.0436・25・0578

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