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浦安市のイベントで竹酢液、竹炭を売る会員 |
竹林を健全に育て、余った竹から炭を焼き、竹炭とその焼成過程で採取される竹酢液(ちくさくえき)を普及する活動をしている浦安炭焼愛好会。浦安市美浜の会長の小川英夫さん(73)は「自然との触れ合いを楽しみ、環境問題を考えるために集まったシニアの団体です」と2003(平成15)年4月の設立以来、竹やぶの整備を進め、竹林の健全化を図っている。
自然と触れ合い 環境問題考える
愛好会の会員は18人。作業は第2月曜と火曜日に炭焼き実施と製品取り出し。竹林は八千代市保品の2軒の家から借りている。
すくすく育っていく健康な竹林は樹木同様に酸素を作り出す。荒れ果て放置されたままの竹林が随所にある。通常竹の寿命は5〜7年で、伸び盛りの若竹でも密集した状態では二酸化炭素(CO2)を放ちながら1年足らずで枯れてしまう。
竹の健全な生育には1メートル間隔の空間を置くのが理想といわれている。「当初ジャングルに入った感じで竹を伐採して取り出すのが、体力的にもきつい作業でした。それものこぎりでしたのでより大変でした」というのは副会長の加藤徳宏さん(68)。その後チェンソーでの伐採で多少楽になったという。
「竹炭に向くのは4年の竹で1〜3年ものは柔らかく水分も多いので炭には向きません」と小川さん。
窯はドラム缶横窯を参考にしてドラム缶2本を使い上部に炭材の出し入れ口、前面に焚口、後部に煙突口を置いた横窯。製作したのは「現役時代に培った技術を生かしました」と技術担当の福田龍三さん(68)。
伐採した竹は乾燥させ、窯のサイズに合わせて切りそろえる。窯に入れ着火したら、火勢を強め窯内部の温度を上げていく。煙突内温度が80度を超えるのが第一段階の目標で、この時点で竹酢液の採取を始める。「1回に採取できるのは2〜6リットルくらいです」と福田さん。
全員65歳以上のシニア
着火して5時間前後たき続け煙が青白くなったところで火を抑える。密閉して1晩おいて翌日窯を開ける。「成果を見る瞬間が何ともいえず楽しみです」と口をそろえる。
こうして出来た竹酢液と竹炭は浦安市のイベントで発売している。浦安魚市場でも大売り出しの毎月第1日曜日に販売している。
「他からも竹林の整備を頼まれますが、今のところ手一杯です。とりあえず全員65歳以上ですが、自然を楽しみながら環境問題を考えつつ竹林の整備をしていきたいです」と小川さんは力強く語る。
問い合わせはTEL.047・351・8301 |
竹酢液の利用方法
農作物や園芸に有効=酢酸の殺菌作用が強く植物に病気をもたらすカビや病害虫の防除に効果。植物の発芽成長を促し、土に有用な微生物の繁殖を助ける。悪臭をマスキングする働きも。 |
竹炭利用
冷蔵庫やシューズボックス、自動車の中に入れて脱臭・カビ防止になる。風呂に入れると湯がアルカリ性になり肌にやさしい湯になる。花瓶や水槽に入れると水が腐らず臭いもしない。 |
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