|
|
「パイプオルガンの良さ伝えたい」 茂原市の藤枝照久さん |
|
|
|
練習に励む藤枝照久さん |
24日にクリスマスコンサート
「パイプオルガンの本物の音の良さを聴いてください」と話すのは茂原市千沢の武蔵野音楽大学オルガン科准教授の藤枝照久さん(55)。パイプオルガンというと演奏者も少なく一般的に聴く機会が少ない。そこで「千葉県内で唯一コンサートオルガンが楽しめる習志野文化ホールでクリスマス・スペシャル・プログラムと銘打って、年配者から子どもまでを対象とした気軽なトーク付きのコンサートを行います」と地元で初の開催にこぎつけた。
藤枝さんは幼稚園からピアノを習い、その後中学ではトロンボーンでブラスバンド部に。ある日友人と教会に行きパイプオルガンに出合う。「この音だ、と思いました」。高校から本格的に取り組み始めた。
「パイプオルガンの数が限られているので練習は大変でした。紙に鍵盤を書いて熱心に練習する姿を見て、親が練習用に電子オルガンを買ってくれました。多分100万円はしたのではないでしょうか」
その後武蔵野音大に進み、卒業後、1979(昭和54)年に渡独、ドイツのシュツットガルト国立音楽大学オルガン科でウエルナー・ヤコブ教授に師事した。大学修了後は国内外で多数の演奏を行ってきた。とくにバッハの地、ドイツのチューリンゲン各地で歴史的オルガンで数十回のリサイタルを実施した。放送や録音でも活動している。
「10年前に現在の地に居を構えましたが、地元に恩返しをしたいと思い3歳の子どもから入場できるコンサートを企画しました。なにしろパイプオルガンですのでピアノのように各地で開けないのが残念です」という。
「本当は4トン車にでもパイプオルガンを積み込んで各地で演奏会をしたいのですが、ばく大なお金がかかりますので難しいです。今回の『1000yen・コンサート』は午前中に行うので、お孫さんと聴きにぜひ来てください。帰りにはランチがとれる時間ですので聴いた感想などで過ごしてください。パイプオルガンを一般の日常的な楽器ととらえて聴いてほしいのです」と楽しいクリスマスの1日を願っている。 |
♪パイプオルガン 1000yen・コンサート
24日(金)午前10時半〜11時半、習志野文化ホール(JR津田沼駅すぐ)で。
年配者から子どもまで楽しめる気楽なコンサート。演奏とトークは藤枝照久氏。
曲目はビドール:トッカータ、ギルマン:パラフレーズ、モーツァルト:アンダンテ、フランク:フィナーレ、パイプオルガン伴奏で「きよしこの夜」を歌いましょう、バッハ:トッカータとフーガ、カルク=エラート:「いざ喜べ、私の魂よ」、ボエルマン:聖母への祈り、メンデルスゾーン:フィナーレ。全席自由1000円(当日午前9時半から発売)。
問い合わせは藤枝 TEL.0475・30・9779(午前中) |
|
| |
|