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素人劇団「だいこん座」の一番の出し物“なんちゃって水戸黄門”の一行 |
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中高年の素人劇団「だいこん座」の座長を務める平井光彦さん(73)は「老人ホームや介護施設など年間10回ほど訪問して大変喜ばれています。帰るときにはこちらから、ありがとうございますという言葉が自然に出てきます」と演じる喜びを語る。
介護施設など訪問 「せりふ暗記、脳活性化」
「だいこん座」は柏市を中心に活動するボランティア劇団。50代から80代までの座員、男性5人、女性8人の13人で構成されている。「十八番は創作喜劇の“なんちゃって水戸黄門”です。20分から30分の劇で単純で面白おかしく、その中にも考えさせる内容をいつも心掛けています」と平井さんは話す。
格さん役の城武治さん(71)は「せりふは車の中で大声を出しながら覚えます。またジムでのトレーニングのさなかにもぶつぶつ言いながら挑戦しています」と覚えるこつを披露する。大声を出すことやせりふを覚えることで脳の活性化にもなるという。
「わたしはけいこ嫌いで2回もするともういいやという気持ちになります」と言うのは助さん役の坂本龍祐さん(71)。メンバーの一人は「それでもちゃんと覚えているのですよ」と感心する。音響効果も担当する。
ちゃっかり八兵衛役の真壁達雄さん(66)は「台本は声を出して何回も読みます。ほかの役のせりふもすべて読みながら覚えていきます」とそれぞれの覚え方を話す。
当然、黄門役は平井さんだがもう一つの担当はマジックだ。「劇以外にも歌謡曲、民謡、詩吟、マジックなどを組み合わせて約1時間のショーとなります」と真壁さん。
水戸黄門だけに和服の着付けが必要。この部門を担当するのが倉部千代子さん(81)。「以前は劇にも出ていたのですが、少しつらくなって今では裏方に回って着付けやかつらの手配などをしています」と今ではこれが生きがいになっていると話す。
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左から城武治さん、榊原えり子さん、坂本龍祐さん、平井光彦さん、真壁達雄さん、倉部千代子さん |
チームワークが自慢
「今日が2回目のけいこです」と言うのは榊原えり子さん(59)。「子育ても終えて何かに取り組みたいと思っていた矢先に飼っていた犬が死んで、気を紛わらす意味でもその気持ちが強くなってきました。ジャズダンスでもと考えたのですが、やはりどうせやるならお年寄りに喜ばれることをしたいと市の広報誌に出ていた“だいこん座”の座員募集に応募しました」と初回のけいこを経験し、これならやれるとの気持ちを強くしたと言う。
「だいこん座はチームワークの良さが自慢です。本当に気持ちの良い人の集まりでわたしは大好きです」と倉部さん。
現在の演目は水戸黄門が中心だが、過去にはミュージカル風創作劇「老婆の休日」や介護劇「おじいちゃんのスイカ」など演じてきた。「水戸黄門も毎回同じではなくバージョンアップしてレベルの高いものを目指して取り組んでいます」と平井さんは年々上手になっていくことに手応えを感じている。
けいこは毎週水曜。歌、踊り、手品などのほか音響や舞台の手伝いなど若者も大歓迎劇。
問い合わせはTEL.04・7145・2906
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