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「江戸より二十三里・箱根旧街道一里塚」での智子さん |
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旧東海道五十三次
現役時代、定年後に「旧東海道五十三次」を完歩する夢を抱き、2004年(平成16)年から07年にかけて夫婦で実現した柏市増尾台の格内広さん(71)は「自らの体験を通して集めたデータを簡単な資料としてまとめました」と、もし役に立てればと話している。
3年、15回に分けて
格内さんは大手製鉄企業を1998年に定年。定年後、寝袋を担いで野宿しながら東海道を歩こうと考えていた。定年を迎え具体的な計画作りを始めた。「すると妻の智子が『わたしも行く』と言うので断る理由もないので計画の練り直しをしました」と当初の一人旅の予定から夫婦での旧東海道歩きとなった。
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格内広さん |
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格内智子さん |
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「いざ歩くことに関していくつかの基本を決めました」と原則を守っての計画作りをしたと話す。具体的には(1)歩き継ぐ場合、必ず宿場を起点、終点とする(2)現存する旧東海道を忠実に歩く(3)街道筋にある城を制覇する(4)天候・体調をみながら直前に日程を組む(5)1日の歩行距離は20キロをめど─などとした。
「年金生活なので1回の出費を最大10万円に抑えました。また長期間、家を留守にしたくないので最大3泊4日に。さらに一番重要なのは体調なので真夏・真冬は避けることにしました」と綿密な行程、予算などの計画を作りあげた。
「体力作りは毎日朝夕の散歩を1時間行い、そして実現に向けて04年9月21日に日本橋を出発、第1宿の品川まで7.8キロを歩きました」と完歩へ第1歩を記した。
「わたしも山登りなどをしていたので自信はありました。まめもできずに夫についていくことができました」と智子さん(69)はいい思い出になったと話す。
「壁のような石畳の急坂の箱根越えや昔からの旅籠(はたご)である大橋屋に泊れたのが印象に残りました。天候を見て出掛けるのですが予報が外れて天竜川を渡るとき土砂降りになり、車の列が途切れない橋を渡った時、怖かった思い出もあります。大きな遠回りはしませんが各地の名勝地も巡ってきました」
簡単なデータまとめる 費用59万4818円
そして07年9月19日に草津〜大津〜三条大橋と歩き完歩した。「1日の日記的なメモや交通費、宿泊場所、宿泊費、歩いた距離などのデータを簡単なものですがまとめました。もし必要であれば協力できます」と話す。
データによると出掛けた回数は15回、日帰り6回、1泊6回、2泊1回、3泊2回で492.8キロを30日(移動日1日、京都見物1日)で実質日数は28日となっている。最長歩行26キロ(9時間50分)、最短距離は7.8キロ(4時間10分)、立ち寄った城は小田原城、掛川城、浜松城、岡崎城、亀山城、水口城、名古屋城、二条城。要した費用は59万4818円となった。
智子さんは旅の感想や予定を毎日手紙に書いて、娘夫婦、息子夫婦に出すのを日課にしていた。「わたしは夜日本酒を飲むのを楽しみにして旅をしていました。これからは中山道を1〜2泊程度で何回か歩きたいと思っていますが、いつ実現できるか分かりませんが」とまた機会があれば歩きたいという。
問い合わせは格内TEL04-7172-0914 |
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