|
自宅の樹木の手入れをする伊藤さん |
|
日当たりと風通し 上品なたたずまい
念願の一戸建てマイホームを手に入れ、庭には草花や樹木。しかし数年たつと樹木の管理が難しくなり、うっそうとした状態に。「樹木は日当たりと風通しが一番です。さっぱり整枝してあげると樹木も喜び、家全体が一層明るく清潔で上品なたたずまいになります」と樹木の手入れを勧めるのは流山市南流山の伊藤忠儀さん(63)。
元気なシニアに講習会
限られた敷地に植えられた庭木は、一定の大きさに維持管理する必要がある。放任すると全体が大きくなると同時に、忌み枝(盆栽用語で樹木の美しさを損なう枝のこと)も増えるなど見た目にも雑然とした感じになる。改めて整枝せん定するのは大変な作業量となる。
毎年樹種に適した時期にせん定することが大切。整枝すると病害虫の防除にもなり、実付き・花付きもよくなり健全な生育が確保でき庭木として美観を保てる。
とはいっても樹木の知識がなければ、おいそれと手入れはできない。「元気なシニアで自宅の庭木の管理を自らの手でやってみたい人や樹木・庭園など緑の大切さに関心のある人。また国家資格を取得して広く社会福祉に貢献を希望している人を対象に講習会を予定しています」と伊藤さんは話す。
|
伊藤忠儀さん |
自然に接し健康増進も
講習会はせん定に必要な道具や準備、天候、樹木の特性、せん定の部位と方法、常緑樹・落葉樹の適期、樹種による庭木管理などにわたる。たとえばウメやカキ、キンモクセイなど30種類以上の樹木について花芽分化期、開花期、収穫期、せん定適期、病虫害、消毒適期、特徴・管理など管理表を作成している。
伊藤さんは「子どものころから植物が好きで、隣の造園業者に教わったりしていました。55歳で役職定年になったのを機に国家資格の造園技能士の資格を取得しました。しかし、1級の資格を取る時に交通事故に遭いまして断念しました」と今でも悔しいという。
伊藤さんは「自宅敷地の樹木の手入れを無理のない範囲で自ら行うことで経済的な負担の軽減が図れるとともに屋外で自然に親しむことで運動機能の活性化と健康増進、ストレス解消にもなるのではないでしょうか」とその効用を語る。
また市内小中学校23校の樹木の手入れも学校ボランティア活動の一環として行っている。講習会もできるだけ参加者の負担がかからないようにその都度資料代として100円前後の出費を考えている。「ぜひこの機会に庭木の見栄えをよくしてください」と参加を呼び掛ける。
|
| |
|