1区画15坪でクワなど農具や種も野良で準備 スタッフは形山司さん、藤原坦さん、黒木和明さんの3人で、活動日に会員の世話をする。形山さんは「わたしは趣味で20年ほど野菜作りをしていました。『野良』の1期生でしたが、翌年から教える方に回りました」と以来スタッフとして張り切っている。 「化成肥料や除草剤を使わないために虫に食われ病気が出ます。鳥にもやられます。病害虫が寄り付かないように木酢液やショウガのエキスを散布し、網で守るようにしています。青虫やテントウムシダマシなどの害虫は手で潰さなければなりません」と形山さん。また雑草が夏期からぐんと伸びる。少しでも小さい時に抜くのが簡単といい、怠ると労力は数倍になるという。 「野良」の利用上の注意点としていくつかのルールがあるが、あくまでも安心の野菜作りと会員とのコミュニケーションを重視しているため。「野良」を学校と位置づけ講習日に参加できない場合は連絡を義務付けるなど畑が荒れないよう対策をとっている。 普段口にする野菜はほとんど網羅している。春と秋に分けてニンジン、ナス、大根、ピーマン、ジャガイモ、キャベツ、カリフラワー、ホウレンソウなど30種類以上。その種類によって作り方のテキストがあってそれに沿って作業を進める。 「収穫期には頻繁に来ないと無駄になります。取れ過ぎて近所に配るほどだと思います」と福井さんは話す。 農作業以外にみその仕込みやもちつきを実施しており、このほか生ごみたい肥の作り方や炭焼き、わらじやしめ飾りの製作、畑でのコンサートなど取り組みたい企画は多数ある。 1年間の契約で1区画15坪。クワ、カマなどの農具、種や苗、肥料などの耕作材料はすべて「野良」で用意する。水道やトイレも完備している。会費は年3万円。