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挑戦しませんか!1600字の超短編小説 東金市/高安義郎さん |
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創作活動に余念がない高安さん |
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1600字の超短編の物語を書いてみませんか─。木の葉に書き付けるほどの「小さな小説」という意味で名付けた「リーフノベル」小説を広く呼び掛けているのは東金市田間の高安義郎さん (61) 。高安さんは「高校生のころから詩を書き始めましたが、この間、詩とは何なのか自問自答したことも。試行錯誤の上にリーフノベルにたどり着きました」と今までに300編の作品を書き上げた。
"リーフノベル" を提唱
高安さんは今年の3月に県立成東高校を定年退職した。高校では理科を教え、その傍ら文筆活動に励んでいた。「定年になれば自由な時間が当然増えますので詩や小説、また手先を動かすのが好きなので笛、風車の制作に没頭できると思っていました。しかしこの半年間は、自分の居場所づくりなどに時間をとられて創作活動はほとんどできませんでした」と言う。
小学生の時から作家になりたかった高安さんは「話を作るのが得意で空想を広げていました。夏休みの日記は夏休みが終わる前に出来上がっていました。4年生の時に母を称える作文の宿題があったのですが、忘れてしまい教室で書かされた作品が表彰されたこともありました」と昔を懐かしそうに振り返る。
成東高校に入学、担任で詩人でもあった荒川法勝さんに師事して詩を書き始めた。
「一時は文筆業でと考えましたが、結局教員生活に入りました。15年前に県立九十九里高校に勤務していた時に、このリーフノベルを提唱しました」
1999年には67編を収めたリーフノベル集『逢魔 (おうま) が時』を出版した。
すでに詩作でも6冊を出版、特に02年に出した「母の庭」は新聞紙上でも話題になった。母・きみさんが85歳で認知症を発症、妻・ミツ子さん (62) の介護の様子や変わりゆく有様を愛情と感謝の気持ちを詩で表した。「人格が壊れていくような感じでした。義母の趣味であった花や盆栽が3000鉢ありました。昔は購入した場所や名前などをすべて記憶していましたがそれがまったく分らなくなって」とミツ子さん。そのきみさんも92歳で05年に亡くなった。
現在、高安さんは週3日午前中、千葉聖心高等学校で教えるほか千葉女子専門学校で国語表現法を教えている。その合間をぬって千葉県詩人クラブの顧問や主宰している誌詩「玄の会」、文芸の会「ホワイトレター」の編集に携わる。また東金市の情報誌「ときめき」にリーフノベルを連載している。
「今後は多くの作品集を出したいのと生涯で1000編のリーフノベルを発表したいと思っています。詩では5行5連詩、つまり5行詩を5つで完結するものです。これを創作していきたいと考えています」
高安さんは「ぜひリーフノベルに挑戦してみてください。1600字の凝縮した中で深層心理や欲望、恋愛など表現してください」と呼び掛ける。高安さんの作品はホームページで読むことができる。
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