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  千葉版 平成19年10月号  
木下・六軒を「元気にしたい」  印西市/木下まち育て塾

蔵前の見学者
 
 「印西市の木下 (きおろし) ・六軒をなんとか元気にしたい」と往時の面影を今に伝える土蔵・町屋の保存と活用で町おこしをしている「木下まち育て塾」。

 「木下駅圏内には40数棟の蔵・町屋があります。空き家になり取り壊される運命だった蔵を所有者の理解のもと現在5館を開館しています。その中心的存在の "吉岡まちかど博物館" を中核に21日からイベントを行います」と会長の伊藤哲之さん (48) は大いに張り切っている。

蔵の活用で町おこし
 同塾は40代から60代の会社員や主婦、定年退職者からなる市民団体。2001 (平成13) 年11月、印西市の呼び掛けに集まった約70人が参加した「木下まち育て塾」のうち、「回遊の小径で結ぶまちかど博物館チーム」がその母体となった。

 
吉岡まちかど博物館での作業
 市主催の育て塾は02年に解散したが、博物館チームはその後も活動を続け、02年11月には自主企画として蔵・町所有者、東京電機大学、市役所と協働して「甦るまちの記憶、川の記憶」展を、また「木下・六軒巡り、伝統の食、市民ウオーク」を開催した。

 03年には有志でその名を継承、新たに「木下まち育て塾」を結成した。利根川水運で繁栄した木下の歴史を伝えるとともに、塾生の念願であった吉岡家の土蔵を電機大と協力して吉岡まちかど博物館として開館した。

 「会員は30人いますが、常時活動できるのは12〜13人です。まだまだ蔵の開放を呼び掛けたいのですが、活動の人数に制限があって限界があります。そのうえ蔵は現在、物置などに使用されている家庭もあって無理にとはいきません」と伊藤さん。


伊藤哲之さん
 
21日からイベント続々
 「これ以外にも地域への愛着と誇りを醸成する歴史資料の掘り起こしや調査、市民ウオーク、印西の花・コスモスの種まきなどで町おこしをしています」

 21日からのイベントは企画展「Kioroshi(木下)蒸気船・銚港丸」を開催する。21日は印西よかっぺ夢まつりで5館一斉に開館する。28日は市民公開講座で「利根川文化研究会」の研究報告があり、塾生の報告も予定している。11月3日は蔵・町、水辺の市民ウオーク。18日は旅行作家・山本鉱太郎氏が「大利根を快走する外輪蒸気船」を講演する。

 吉岡まちかど博物館は28日、11月3日、4日、11日、18日に午前10時〜午後4時開館さ れる。無料。通常は第1土曜、駅前の骨とう市に合わせて午後1時〜4時まで開館。

 「こうした活動を通して木下に多くの人が来てもらえれば、町も活気付くと思います」と伊藤さん、これからも町おこしに尽力していきたいという。


問い合わせ : TEL090-3529-4990 (伊藤)

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