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見ていると、こちらまでほおが緩んでしまうような愛くるしい笑顔。老舗デパート・銀座三越の屋上にある「銀座出世地蔵尊」は、見上げるほど大きな地蔵尊だ。これは参拝用に作られたもので、ご本尊は隣のお堂の中に安置されている。足元に目をやると、ニッコリほほえむ50cmほどのミニ地蔵尊が鎮座していた。
由来や名称のいわれなどは諸説あるが、1876(明治9)年7月22日の郵便報知新聞には、1861年ごろに三十間掘から発見されたと記されている。地元のとび職人が空き地へ安置したところ、道行く人や近隣の人々が花や団子を供え、参詣するようになり、開運、出世、延命、商売繁盛のご利益があるといわれるようになったという。毎月7日、18日、29日には縁日が行われ、明治から昭和初期にかけて銀座を代表する風俗のひとつとなり、にぎわいをみせた。その後、震災、戦災で2度行方不明になったが、町民の願いが実って、そのたびに発見。1968年から現在の場所にある。
サラリーマンや家族連れが憩うデパートの屋上から、銀座の変遷を見続けてきた「銀座出世地蔵尊」。"銀ブラ"ついでに、立ち寄ってみては。
よりご利益をいただくには、社務所で販売している「根付手彫り御守り地蔵尊」を。
中央区銀座4の6の16。地下鉄銀座駅直結。 |
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