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バブルがはじけて多くの企業が倒産したり、大幅なリストラを実行したことなどは記憶に新しいところ。株価が上がり、景気も安定したといわれるが、まだまだ、サラリーマンの首は不安がぬぐえない。そんなときにぜひ一度足を運びたいのがこの首つぎ地蔵。
もともと頭部と体は別々のところにあったというが、信心深い2人の人の夢枕に立ち、無事に頭部と体をつなぐことができたという。このため、昭和初期の大恐慌時代は「首切り」を免れようと、多くの参拝者でにぎわった。時代背景が生んだ流行神(はやりがみ)のひとつでもある。
トタンぶきの質素なお堂のなかに安置されていて、参拝者は靴を脱いで、お参りをする。ろうそくと線香が用意されており、お地蔵様と正対し、手を合わせることができる。よく見ると首の部分は赤い前垂れが掛けられており、よく分からないが、体の割に、頭は若干小さいように感じる。お地蔵様の周りには花や千羽鶴などが飾られ、今でも参拝者が絶えないようだ。
西武池袋線中村橋駅から中杉通りを10分ほど歩くとバス停「八幡前」があり、その八幡神社が目印。八幡神社は練馬区内でも屈指の古建築物で、その裏手の一角にある。境内には、神仏混交時代の名残をとどめる「卍」の彫刻のある御手洗石など昔をしのぶ遺構も。
練馬区中村南3の2の1。 |
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