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レッスンの様子
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時代劇の格闘シーンなどでおなじみの殺陣(たて)。子どものころ、剣豪をまめて“チャンバラ遊び”を経験したシニアも多いだろう。明治座アカデミー(中央区)では、定期的に体験レッスンを開催、気軽に“殺陣の世界”を体験することができる。レッスンで講師を務める殺陣師の井上謙一郎さん(38)は解説する。
「殺陣は、単なる立ち回りではありません。着物の着こなしや刀の差し方、体の動かし方など日本古来の伝統にのっとっています。一度体験してみると、日本文化を再発見できると思いますよ」
「エイ、ヤーッ」。けいこ場にシニア男女の気合いがこもった掛け声が響く。「刀を持ったら、体の隅々から身の回りまで意識を集中すること」井上さんが指導する。和気あいあいとした雰囲気の中にも、着物姿で木刀を構えると凛(りん)とした空気が漂う。レッスンでのひとこまだ。
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井上謙一郎さん
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「元のさやに収まる」「しのぎを削る」「単刀直入」「切羽詰まる」など、刀が語源のことわざや熟語は現代でも数多く残る。「日本もわずか130年前までは切り合いをしていた時代でした。(良い、悪いは別として)そのDNAのようなものが今でも日本人の中に残っていると思うんです」と井上さんは話す。体験レッスンでは、基本の「正眼の構え」や立ち回り、所作はもちろん、刀各部の名称やことわざ、「切る、切られることの怖さ」などさまざまな角度から殺陣を体験する。
殺陣の魅力は「非日常体験」。「殺陣は命のやりとりをするという人間最大のドラマ。刀を構えて切り込むという、普段生活にない緊張感が醍醐味(だいごみ)です。面白さにはまってプロを目指す生徒もいます。最近は女性が元気ですね」と井上さん。
生徒からは「けいこ中は背筋を伸ばすので、日常生活でも姿勢が良くなった」「時代劇の見方が変わり、より楽しめるようになった」などの声も。
「レッスンではけがなどをしないように十分気を配っています。一人ひとりの体力に合った指導をしますので、どなたでも体験していただけます」
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殺陣体験レッスンを開催!
日時:8月1日(土)午後1時〜3時
場所:明治座アカデミー(地下鉄浜松町駅すぐ)
費用:2000円
定員:20名
問い合わせTEL:03-3660-0892 |
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