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  坂のある街 平成21年5月号  
神田祭を担う心意気  明神男坂/千代田区

明神下と神田明神をつなぐ明神男坂。坂に面した敷地にはマンションの建設工事が進む。
 

神田明神の境内。神幸祭、神興宮入の日などは、大勢の見物人が詰め掛ける。
 

神田明神境内にある銭形平次の石碑。右側の小さな碑は子分の「ガラッ八」のもの
 
   
 神田明神の境内から秋葉原のビル群を望み、東へ下る石段が明神男坂。坂下の一帯は「明神下」といわれ、銭形平次の住まいに設定された下町だ。“アキバ”に接しているとは思えない「路地のある街」。

 江戸弁を交わす住民の生活が息づいている。5月は2年に1度の神田祭(本祭)。この時ばかりは「天下祭」の伝統を継ぐ“神田っ子”の心意気が、街全体にほとばしる。

 明神石坂ともいわれる明神男坂。68段の石段は、1830(天保元)年ごろ、町火消しによって献納されたと記録にある。江戸の早い時期から、庶民の住む町屋が建ち並んだ明神下。野村胡堂の小説「銭形平次捕物控」では、平次の暮らしや活躍が、この地を舞台に描かれている。

 明神下には古くからの花街もあったが、1980年代に、ほぼその歴史の幕を閉じた。小料理店「章太亭」を営む諸岡澄枝さん(74)は、もともと「章太郎」という人気芸者。「講武所芸者」と呼ばれた明神下の芸者には「長唄、小唄、舞踊…。

 色気より芸事を見せるという気位がありました」と懐かしそうだ。神田祭の担い手もよく店を訪れるとあって、「祭りが近づくと皆さんの熱気が、じかに伝わってきます」。

 明神下を含む外神田地区は“明神さまのおひざ元”だけに、神田祭外神田地区代表を務める中村建夫さん(68)は、「時間のやりくりも苦にしない熱心な人が多い」と話す。

▼山車から神輿へ
 神田祭は江戸時代、幕府の保護を受けた「天下祭」。豪華な山車行列が江戸城内に入り、将軍の上覧を受けた。

 しかし明治半ばには電線の架設や路面電車の整備により、「高さのある山車は出せなくなった」と神田明神禰宜(ねぎ)の清水祥彦さん(48)は説明する。

 大戦後は、神田、日本橋などの氏子町会が独自の神輿(みこし)を造り、祭り復興の主役の座を担った。

 氏子の若手有志らでつくる「江都天下祭研究会神田倶楽部(神田倶楽部)」は、各氏子町会の沿革や神輿をまとめた本を01年に発行しているが、事務局長兼副会長の塚田一郎さん(51)は「わたしたちも取材・編集を重ねることで祭りの全体像を知り、あらためて伝統の底力に感じ入った」と笑顔を見せる。

 
神田祭の法被を着た塚田一郎さん。「見知らぬ人に何気ない気配りができる人が本当の神田っ子では…」
 
中村建夫さん
 
諸岡澄枝さん
   
▼200基の神輿
 ことしの神田祭は、9日、10日を中心に、神田や日本橋、大手・丸の内などの都心部で繰り広げられる。中でも10日に繰り出す氏子町会の神輿は、大小合わせ約200基。

 大きい神輿には200〜300人の担ぎ手が必要といわれ、「参加者数だけでも膨大。東京でもほかにない祭り」と氏子たちは胸を張る。明神下に近い秋葉原電気街の中央通りには同日午後、外神田地区の神輿20基以上が集結する。

 「現在のイメージとは違う秋葉原を感じてもらえるのでは…」と塚田さん。

 神輿巡行ルートの拡充に尽力した中村さんは「周りの関心が薄れた高度成長期には、神輿を思うように出せない町会もあった」というだけに「祭りを愛する人たちの努力が、今の盛り上がりにつながった」と語る。

 塚田さんは04年、江戸祭礼をテーマに2冊目の本を出した神田倶楽部で中心的な役割を担い続け、「自分はずっと“神田っ子”です」と地域への誇りと愛着を強調する。

 それだけに08年6月の秋葉原無差別殺傷事件には「衝撃を受けた」。祭りの楽しさを語る表情を一転して引き締め、「こうした時代だからこそ、人のきずなを結ぶ神田祭を大切にしたい」と言葉に力を込めた。

【神田祭の日程】
 7日(木)〜15日(金)。9日(土)は「平安祭礼絵巻」と称される神幸祭。10日(日)は“クライマックス”の神輿宮入。各氏子町会の神輿が次々に神田明神境内に入る。

同明神:TEL03-3254-0753
ホームページ:http://www.kandamyoujin.or.jp
 


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