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  ものしりミニ講座 令和3年8月下旬号  
珠玉の作品、喜怒哀楽の生涯  美人画の女性画家・上村松園

上村松園「汐くみ」(部分)
昭和16年(1941) 岡田美術館蔵
 上村松園(うえむら・しょうえん)という画家をご存じでしょうか。1875(明治8)年に生まれ、1949(昭和24)年に74歳で没した京都の日本画家です。

 女性の自立が難しかった時代に、美人画の第一人者として不動の地位を確立し、亡くなる前年には、日本人女性で初めての文化勲章を受章しました。「近代の女流画家」といえばまず松園の名が浮かぶほど、その存在は抜きん出たものがあります。

 松園は、「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香り高い珠玉のような絵」を理想としました。それゆえ、描かれた女性たちは、どこか現実離れした、いわば完璧な美しさを誇るものが多いのですが、画家本人の人生は喜怒哀楽に満ち、実に人間らしい魅力にあふれています。「全く女性の画道修業は難しい。随分言うに言われぬ忍耐が要る。(略)凝ッと押し堪えて、今に見ろ、思い知らしてやると涙と一緒に歯を食いしばらされたことが幾度あったか知れません」(「画道と女性」1930年)という回想が、苦労のあとを物語ります。

 松園はまた、「制作の苦しみは、作家には決して単なる苦しみではない筈です。その苦しみは、やがてその作家にとって、無上の楽しみである筈です」(「苦楽」35年)とも述べています。苦難をバネに大成し、並々ならぬ努力によって独自の境地を開いた画家は、生みの喜びを知り尽くしていたのでしょう。晩年は、「今安らかに絵三昧の生活に耽っている」と自ら語り、純粋に絵を楽しむ境地に至ったのでした。

《岡田美術館学芸員 稲墻朋子》

◆ 東西の日本画 —大観、春草、松園など— ◆
 9月26日(日)まで、岡田美術館(箱根登山鉄道箱根湯本駅からバス)で。

 明治から昭和にかけて東京と京都で活躍した画家を中心に東西の日本画の傑作約50件を紹介。富士図の名手、横山大観の大作「霊峰一文字」や、美人画に専心した上村松園の代表作「汐くみ」、速水御舟による水墨画の傑作「木蓮(春園麗華)」、“虎の翠石”大橋翠石の屈指の大作「虎図屏風」ほか。

 観覧料一般2800円。問い合わせは Tel.0460・87・3931

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