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「家を建てたい」「リフォームしよう」…。そんな時、何となく気になるのが“家相”です。「鬼門のトイレは不時の災難が続く」とか「裏鬼門に玄関があると主人が早死にする」などと占いのようなことを聞くと不安になります。そもそも家相とは何なのか、建築会社の立場から述べてみたいと思います。
近年、ヒートショックという言葉をよく聞きます。居間などの暖かいところから、急にトイレなど寒いところに行って倒れたりする不幸な事故のことです。家づくりにおいて、こんな不運を避けるための道しるべが家相だと、私は考えています。
例えば、鬼門といわれる北東の方角、北風がピューピュー吹き付ける暗く冷たい場所にトイレがあったらどうでしょうか。ヒートショックを起こす確率が上がるのではないでしょうか。
また、逆に南西の方角(裏鬼門)にトイレやキッチンがあったらどうでしょうか。夏場を想像すると分かりますが、一番暑い南西に水まわりがあると、食料が腐りやすかったり、トイレの臭いがこもったりと、衛生的にあまり良くありません。冷蔵庫などなく、トイレもくみ取り式だった昔なら、なおさらその影響は大きかったでしょう。このように、長い歴史の中で先人たちが経験から得てきた知恵を分かりやすく伝えたものが家相なのです。
私たち建築会社は住宅の設計をする時、ゾーニング(さまざまな配置)を計画します。その際には裏鬼門にキッチンやトイレを配置することはまずありません。どうしても配置せざるを得ない場合でも断熱性などさまざまな配慮を行います。それだけ間取りの良しあしが重要だと、先人たちから受け継いでいるのです。
《(株)ひまわりほーむ 代表取締役社長 加葉田和夫》
フリーダイヤル 0120・79・8100 http://www.e-himawari.co.jp/ |
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