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「幸運日めくり ハローキティのにんげんだもの」 |
来年のカレンダーが気になる季節がやってきました。最近はユニークなものも多く、昨年は元テニスプレーヤーの松岡修造さんの日めくりカレンダーが大ヒットしました。
その松岡さんも大ファンだというのが、相田みつをの日めくりカレンダーです。旅先や飲食店などでトイレに掛けてあるものをご覧になった人も多いと思います。実は相田さん自身がアイデアを出して制作した日めくりカレンダー「ひとりしずか」の表紙には、「トイレ用」という指定がわざわざ書いてあるのです。なぜでしょうか?
相田さんは禅の教えを非常に大切にする人でした。禅の教えを誰にでも分かる言葉で伝えたい、という気持ちがありました。禅の修行者にとって、トイレは非常に神聖な場所です。修行者でない私たちにとっても、トイレは無心になり、心と体を浄化できる場所といえます。「ひとりしずかに過ごすトイレでの時間も大切な修行である—」、そうお考えになっていたようです。
相田さんの言葉は、全てご自身に向けて書かれたものです。書くときはいつも長い精神統一をし、今の自分に必要な言葉を探していました。普段は「喜び上手で喜ばせ上手」な楽しい人でしたが、作品を書くときは気迫が違い、圧倒されたことを覚えています。だからこそ相田さんの作品には力があり、時代を経ても変わることなく愛されているのです。
相田みつを生誕90年を記念し、ダイヤモンド社は特別限定品「幸運日めくり ハローキティのにんげんだもの〜毎日が楽しくなる31の言葉〜」(1296円)を発売しました。毎朝めくって、来年も楽しい1年にしましょう。
《ダイヤモンド社 出版編集部編集委員 冨田玲子》 |
相田みつを美術館(JR有楽町駅徒歩3分)では、12月6日(日)まで「ハローキティのにんげんだもの」パネル展を開催。無料。Tel.03・6212・3200 |
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