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豆腐を寒天で固めた「こおり豆腐」。江戸時代の料理書「豆腐百珍」に載っている料理のひとつで、酢じょうゆをかけて食べると書いてありますが、黒蜜をかけて食べる方がおいしいともいわれています。
寒天は、夏の涼を呼ぶ食材のひとつで、凝固剤として昔から食べられてきました。寒天の原料はテングサやオゴノリなどの海藻で、種類としては、棒寒天、粉寒天、糸寒天、サラダ用糸寒天などがあります。凝固温度は約46度くらいなので、常温で固まり、口の中でかむことができます。
ほかの凝固剤としては、豚の皮や筋などを原料とするゼラチンがありますが、凝固温度が約16度くらいなので常温では溶けてしまいます。褐藻類などの海藻を原料とするカラギナンなどは、口当たりはゼラチンに近く、常温で固まるのでコンビニのゼリーなどに使われます。
(女子栄養大学生涯学習講師 大石みどり)
《材料》2人分=流し缶〈8cm×12cm×高さ4.5cm〉1型分
絹ごし豆腐2分の1丁、粉寒天3g、水1cup半、黒蜜大2〜3
《作り方》
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① |
絹ごし豆腐は2つに切る。 |
② |
鍋に分量の水と粉寒天を入れて中火にかけ、木べらでかき混ぜながら沸騰させる。 |
③ |
流し缶は水にくぐらせておく。 |
④ |
③ の流し缶に少量の寒天液を入れたところに豆腐をのせ、残りの寒天液を静かに注ぐ。 |
⑤ |
④ の粗熱が取れたら、冷蔵庫で冷やす。 |
⑥ |
固まった「こおり豆腐」を1人分ずつに切って皿に盛り、黒蜜をかける。 |
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